
ビッグサプライズなき日本代表選考で際立った「チャレンジ」 そしてキーワードは「5大リーグ」
「塩貝いる!」
イギリス遠征に臨む、日本代表のメンバー発表会見が始まる5分前。報道陣にメンバーリストが配れられるや否や、後方からそんな声が聞こえてきた。
28人の中で初招集を意味する「*」が名前の横に付いていたのは、塩貝健人ただ1人。今選考においてビッグサプライズは起こらなかったなかで、特に注目を集めたのが彼だ。
塩貝は20歳のストライカー。慶應義塾大2年生だった2024年夏に、オランダリーグのNECに加入すると、今冬にブンデスリーガのヴォルフスブルクにステップアップを果たした。類を見ないスピード出世である。
「我々のA代表の活動に招集するという意味では、もっと早くても良かったかなと思っている。NECでプレーしている時にも、ハードワークでチームに貢献して、貴重なゴールを奪っている活躍も見せてくれていたので、何度か招集を考えたことがある」
北中米ワールドカップの開幕まで3か月を切ったところでの初招集。日本代表を率いる森保一監督は会見で、若き逸材の抜擢に言及した。
「このタイミングでということについては...ワールドカップぎりぎりまで、可能性のある選手、力を見せてくれてる選手は、招集を我々自身がチャレンジしていく。本当に1%でもワールドカップで勝つ可能性を上げていくところを選択肢として持って活動するという意味でも招集した」
塩貝はNECに在籍していた今季前半戦、オランダリーグ12試合で7得点を挙げた。ただ、新天地ヴォルフスブルクでは既にブンデスリーガ初得点をマークしたとはいえ、途中出場が続いている。森保監督はこうも語った。
「活躍の度合いで言うと、もしかしたらNECの時の方がインパクトのある活躍をしているかもしれない。でも...全ての国のリーグは特徴や色があって素晴らしいリーグだが、選手たちには常々『5大リーグでプレーしてほしい』と、目標として持ってもらうことを話している。
彼はワールドカップに向けて、これまでのチームでアピールできるところをさらに1つチャレンジして、自分自身を高めようとしているところはあったかなと思う。日本代表の監督として、1人の日本人指導者としても、より高みを目指してチャレンジしている、舞台を変えてステップアップしている部分を評価して招集してもいいかなと思った」
日本代表選考のキーワードの1つは、イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスの1部リーグで構成される欧州5大リーグだ。実際、指揮官はポルトガルの強豪スポルティングに在籍する守田英正が選外の理由を説明する際にも、「5大リーグ」というワードを口にしていた。
世界トップクラスの激戦地で、塩貝には自身の評価をさらに高めてほしい。出世物語にはまだまだ続きがある。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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