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綱島のYTCは日本企業とアップルの絆。ティム・クックCEOが国内サプライヤー4社のプレゼンを受ける

1983年から、アップルとコラボするソニーのセンサー技術

最後のプレゼンテーションはソニーセミコンダクタソリューションズ。

お話されたのは、ソニーグループ株式会社代表執行役社長CEOの十時 裕樹氏、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社代表取締役社長CEOの指田 慎二氏、同執行役員CTO兼研究開発センター長の大池祐輔氏。

ご存じの通り、現在のiPhoneにおいてはソニーセミコンダクタソリューションズのCMOSセンサーが欠かせないものになっている。3年前の訪問時に、クックCEOが熊本の工場を訪問したことも記憶に新しい。

現在のiPhone 17でも、それぞれのモデルに使われるアウト側のフュージョンセンサー、イン側の18MPセンターフレームカメラなどは、すべてソニーセミコンダクタソリューションズのCMOSセンサーが使われている。

現場には実物のセンサーが展示されていたが、iPhone 17 Proで使われる48MP Fusionメインセンサーはかなりの大きさだった。また、18MPセンターフレームカメラのセンサーは一部で八角形だという噂が出ていたが、実物は少し横長の4:3サイズの長方形だった。おそらくセンサーに付けられるカバーなどによって八角形に見えていたのだろう。

ソニーとアップルの関係性は1983年からなので40年以上になる。最初はフロッピードライブから始まったのだそうだ。そして、すでに100億個以上のカメラセンサーを出荷しているという。

アップルも日本も満足せず、1+1を3にする姿勢を持ち続けるのが共通点

「日本は国として、カメラの専門技術が集積された地域です。歴史的にもそうですし、現在も世界最先端のカメラの技術を持っています。私たちは、パートナーと一緒に、この能力とエコシステムを持つ地域にR&Dを設置する必要を感じました」とクックCEOは、綱島にApple YTCが設立された理由を語った。

「今回、お会いしたパートナーの方々もそうですが、まさにそうした方々とのコラボレーションが、素晴らしい作品作りに繋がるのではないかと思いました。そして、実際に非常に上手くいっています。この技術なくして、iPhone 17 Pro、iPhone 17 Pro Max、iPhone Air、iPhone 17に搭載されたようなカメラシステムを完成することは不可能でした。今、スマホの使い方が大きく変わってきていますが、これを可能としたのは、ここに集まってくださったパートナーの皆さんとの協業があったからだと思っています」

「日本のみなさんと一緒にお仕事をするのは素晴らしいことです。精密で、誠実で、高いクオリティ、そして、みなさんが心を込めて作られていることがあります。『1+1を2ではなくて3』にしようとすることが、私たちアップルと日本のみなさんの共通点だと思います。日本の方々もアップルもデザインを重視しているというのも大切なポイントです。アップルは満足しませんし、日本の方々も満足せず、妥協しません。次は何ができるだろう? もっとできるはずだ、という姿勢があります。そんな二者が協力することで、さらに素晴らしいものが生まれると考えています」とクックCEOは語った。

前ジョブズCEOが日本好きであることは広く知られているが、クックCEOもまた、日本のことを深く理解し、アップルと強く結びついた場所だと理解してくれていると感じた。

(村上タクタ)

配信元: Dig-it

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