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【ザスパ社長・細貝萌の生き様】ずっと言い続けてきた育成のテコ入れ。いかにして優秀な人材を集められるか

【ザスパ社長・細貝萌の生き様】ずっと言い続けてきた育成のテコ入れ。いかにして優秀な人材を集められるか


 J2勢が7チームを占める明治安田J2・J3百年構想リーグEAST-Aで、奮闘しているJ3のザスパ群馬。就任2年目の細貝萌社長は「初勝利を挙げたブラウブリッツ秋田戦、PK負けしたモンテディオ山形戦もそうですけど、内容的にはやりたいことができていた。チームとしての充実度が増してきた印象はあります」と前向きな見方を示していた。

 EAST-BのFC岐阜、WEST-Aの高知ユナイテッドFCなどが快進撃を見せている通り、J3勢にしてみれば、「カテゴリーが上の相手に真っ向勝負ができる」「失うものは何もない」というチャレンジ精神でぶつかっていけるメリットがある。

 群馬も同じ状況だろうが、細貝社長は「J2とJ3はサッカースタイルが違うので、戦い方を見極めながらやっていかないといけない」と注意を払う。

「僕らにとっての最大のターゲットは、2026/27シーズンのJ3で確実にJ2に復帰すること。百年構想リーグで格上相手に良い戦いをしたとしても、上がれる保証はありません。夏を見据えながら、確固たる基盤を作ることが最優先です。それは沖田優監督とも共有しています」と改めて強調していた。

 そんな細貝社長だが、前橋育英高校の恩師・山田耕介監督が2月から群馬のGMに就任したことで、GMから外れて社長専念となった。もちろん経営者として現場のことは逐一、把握しているが、強化部のミーティングに毎回、出席することはなくなったという。

「山田先生にはGMとしてトップチームの強化に力を注いでほしいと思っています。ただ、クラブの現状を見ると、アカデミーにも積極的に携わりつつ、サッカー面全体に関わってほしいと期待しています。

 トップチームは今、沖田さんを中心に超攻撃的なサッカーを志向していますが、アカデミーもそのフィロソフィーを持ちつつ成長してもらいたい。そのための連係も強化していきます。山田GMが入ったことで、それが加速すると思います。とにかくサッカーをよく理解している方なので、多角的な目線で的確な判断ができるのは間違いない。高校サッカーで40年以上、積み重ねてきた経験値というのは本当にリスペクトしかありません。

 GMとしての仕事やスカウティングなどは、これから覚えていくことになるでしょうが、強化部長の佐藤正美さんや強化部の光永祐也、北川柊斗と協力しながら進めてくれればいい。僕自身は焦っていないですし、徐々に時間をかけて、じっくりと取り組んでくれればいいと思っています」と、細貝社長は恩師の新天地での活躍に大きな期待を寄せる。
 
 さらに言うと、同じタイミングでアカデミーダイレクター兼U-18監督に永井雄一郎を招聘。彼にはクラブアンバサダーも兼務してもらう。永井は2025年1月にJFA公認Proライセンスを取得。山田GMも2000年に当時のS級講習会に参加しており、現在クラブには沖田監督を含めて3人のProライセンス保持者がいる。そういう人材がトップ・アカデミーを幅広くフォローできる体制は、まさに理想的と言っていいだろう。

「永井さんには求めていることが多くて、U-18の監督としての活動はもちろんのこと、アカデミー全体を把握してもらい、元ザスパOBとしてホームタウン活動やイベントなどにも数多く足を運んでもらおうと考えています。

 これまで永井さんは、はやぶさイレブンや大森FCなどでトップカテゴリーの指導をされていて、育成の指導に携わることに迷いもあったと思います。他のJリーグクラブから興味を持たれていたことも知っていました。昨年、電話で話した時も素直に状況を伝えてくれました。それでも本人がザスパに来る決断をしてくれたのは本当に有難いことです。

 ご存じの通り、僕は永井さんと浦和レッズで一緒にプレーしていましたけど、日本代表などトップレベルの経験のある人材に来てもらうことは、本当に大きな意味がありますし、インパクトも大きい。山田GMやU-15監督のシュナイダー潤之介さんらとともに、アカデミーの底上げに尽力してもらうつもりです」と細貝社長は力を込める。
 
 育成のテコ入れに関しては、細貝社長がクラブ経営者になってから、ずっと言い続けてきたこと。目下、群馬のU-18は群馬県リーグ2部、U-15も県リーグ1部ということで、Jクラブの育成組織としては厳しい状況にある。

 将来有望な選手は上位カテゴリーのチームに行ってしまいがちで、いかにして優れた子どもたちを集めるのかというのが、直近の課題と言っていい。

「僕自身も昨年末に可能性のある小学校6年生、中学3年生とそれぞれの親御さんと一緒に面談をして、『将来を見据えてザスパで一緒にやりませんか』とお話しさせてもらいましたが、そうやって熱意を示すところから始めています。

 昨年8月に群馬育英学園と包括的連携協定を締結したことで、前橋育英高校に通いながら、ザスパU-18の練習に参加することも可能になりました。特進コースに通いながらプレーしている選手もいますが、そういう文武両道の選手を増やすことも重要。トップに上がる選手を出すことに加えて、人間育成や人間力向上に寄与できるような環境を、自分が率先して作っていければと思っています」

 細貝社長が言うように、ザスパ群馬の環境面はここ数年で劇的に向上している。2024年5月のGCCザスパーク完成、25年5月のベイシアグループ入りもそうだが、「このクラブは本気で成長しようとしている」という印象が色濃く感じられるのだ。
 
「そういうふうに見ていただけるのは嬉しいですけど、結果が出るまでには時間がかかること。『ベイシアグループに入ったから資金が投入されるだろう』『山田先生や永井さんが来たからアカデミーも一気に強くなるだろう』と思う人もいるかもしれないですが、そんなことはありません。一般の会社経営もそうでしょうけど、着実に歩みを進め、基盤を構築していくしかないんです。

 サッカーは勝てる時もありますけど、少し結果が出てフワッとした空気が漂えば、そこで崩れてしまう恐れがありますし、再び前向きな軌道に乗るのが難しくなりかねない。そうならないように、しっかりした組織を作ることが第一です。

 クラブの歴史を振り返っても、2005年にJ2に加盟してから2017年までその地位を守っていましたけど、2018年に初めてJ3降格を味わい、2020年に復帰したものの、また2025年にJ3に降格してしまった。そういう苦い過去もありますから、今は必死にチーム力を引き上げていくしかありません。そう思いながら、僕は日々仕事と向き合っています」

 社長業2年目に突入し、より経営者的な風格が増した細貝社長。実直なリーダーの下、群馬は着実に前進を続けていくはずだ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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