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アストンマーティンF1のコーウェル代表、元レッドブルのホーナー加入を”やんわり”否定。しかし「決してない」とは言い切れない?

アストンマーティンF1のコーウェル代表、元レッドブルのホーナー加入を”やんわり”否定。しかし「決してない」とは言い切れない?

レッドブルの前チーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、F1のどこかのチームで復帰することを目指しているのではないかという噂が、毎週のように流れている。最近ではアルピーヌやハースなどにも声をかけたらしいという話が、明らかになっている。

 そんなホーナーは、最終的にどこへ行くのか? そして、そこでどんな役割を果たすことになるのか?

 アストンマーティンも、ホーナーの次の加入先の候補として名前が挙がるチームのひとつだ。ホーナーがレッドブルのチーム代表を務めていた時代、アストンマーティンは同チームのスポンサーを務めていた。またヴァルキリー・プロジェクトにも関与していたことがある。

 ただこれらの話は、アストンマーティンが現在のオーナーシップになる前の話である。しかし現オーナーのローレンス・ストロールは実に野心家であり、潤沢な資金も持っている。その上成功への近道を求めて、外部から多数の優秀な人材を獲得してきている。その最たる例が、エイドリアン・ニューウェイの獲得だろう。

 そういうことを考えれば、アストンマーティンが数々の実績を残してきたホーナーに興味を持つのは、ある程度説得力があると言えるかもしれない。シンガポールGPの木曜日、CEO兼チーム代表のアンディ・コーウェルには、当然これに関する質問が飛んだ。

「クリスチャンは今、少し休息をとっているところだと思う」

 そうコーウェル代表は語った。

「おそらく友人や家族との時間を楽しんでいるのだろう。とはいえ彼は、このスポーツを愛している。彼が将来どんな道を選ぼうとも、幸運を祈っている」

 集まった取材陣はこの回答には満足せず、当然ながらこの件に関する質問を続けた。

「我々は強力なチームを持っている」

 コーウェル代表はそう続けた。

「エイドリアンがテクニカル部門の指揮を執る強力なチームだ。そして我々は成長し、チームを構築し続けている」

「クリスチャンの実績が全てを物語っていると思う。彼は素晴らしい存在だ」

「何をしたいか決めるのは、彼次第だと思う。このスポーツから離れたいと思うかもしれないし、このスポーツで何か他のことをしたいと思うかもしれない。でも、それはクリスチャン次第じゃないか?」

「我々は強力な体制を整えており、それに基づいて前進している。比較的若いチームだが、素晴らしい施設を備え、ツールを開発している。エイドリアンやエンリコ(カルディレ/チーフ・テクニカルオフィサー)のような強力な人物を獲得した」

「社内には、他にも優秀な人材がいるんだ」

 アストンマーティンは現在、確かにかなり強力なチームに育つ基盤が整ったように見える。しかしホーナーが加わることで、さらに強力になる可能性はあるのだろうか?

 コーウェル代表は、さらに次のように語った。

「我々は計画を立て、前に進んでいる。そしてクリスチャンは将来、どんな役割を担いたいのかを考えなければいけないだろう。そして何が起きるかは、誰にも分からない」

 つまりイエスでもノーでもないということだ。ローレン・ストロールはこれまでにも、好成績を残せない首脳陣を容赦なく突き放してきた。それを考えれば、ホーナーが突如として、緑色のユニフォームを身に纏って登場する……そんな可能性を完全に排除するのは、現時点では難しいかもしれない。

 ただホーナーは、一般的な従業員ではない。高いモチベーションを保つためには、一定の経営権と、事業に関する株式の保有を望むことになろう。これは、ストロールにとっては障害となるかもしれない。少なくとも、レッドブルではそれが障害になった。

 またニューウェイがすでに、株式を持つ上級職員であることも忘れてはならない。ニューウェイがレッドブルを離脱したのは、ホーナーとの関係悪化が原因のひとつだったと言われる。それを考えれば、ニューウェイがホーナーを歓迎するとは考えにくい。分からないのは、ニューウェイに人事に関する発言権があるのかどうかということだ。

 2026年のF1は、新レギュレーションが導入される年。アストンマーティンはこの変革期とも言える時期に向け、着実に準備を整えてきた。しかも、ホンダ製のワークスPUも入手するわけだ。当然、好結果が期待されている。しかし結果が上向かなければ、ローレンス・ストロールは苛立ちを募らせることになるだろう。そしてそうなってしまえば、ホーナー加入の可能性が高まる……ということもあるかもしれない。

 コーウェル代表は明言しなかったが、ホーナーがアストンマーティンに加入する可能性は「決してないとは言えない」のである。

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