
マンガ「秘めたる胸の内」のカット(いまがわゆいさん提供)
【マンガ本編】レジ中、店員の「0.5秒の葛藤」 共感殺到した、やるせない“胸の内”とは?
話したいけど言えない、「0.5秒の葛藤」
レジでのもどかしい気持ちを描いたマンガ「秘めたる胸の内」が、Xで8900以上のいいねを集めて話題となっています。以前、作者が書店員をしていたとき、自分が大好きな本をレジに持ってきたお客様がいました。うれしくなり、この本について話しかけたくなったのですが……という内容で、読者からは「本好きあるある」「熱く語りたい気持ちを抑えるの共感できる」「店員さんのおすすめも聞きたい」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、イラストレーターのいまがわゆいさん(@othellolapin)です。いまがわゆいさんは、XやInstagramでマンガや活動情報などを発表しており、これまでに『コミックエッセイ 本屋図鑑 だから書店員はやめられない!』(廣済堂出版)などの作品を手がけています。いまがわゆいさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーー「話しかけたくなるほど好きな本」とは、どのような本ですか?
私が心を動かされた本などをレジに持ってこられると、つい話しかけたくなります。このマンガで描いたお客さんが持ってこられたのは、私が本好きになったきっかけでもある作家さんの本だったので……。気持ちを必死に押さえました(笑)。
ーー自分の「好き」を伝えるとき、気を付けていることはありますか?
「好きの熱量」が違いすぎると引かれてしまう気がするので、いまでも話す相手は選んでいます。入荷した本の加工や使われている紙については、そういったことに興味があるスタッフと話して、喜びを分かち合っていました。
ーー書店員時代、実際にお客様に「その本、好きなんです」と伝えたことはありますか?
問い合わせいただいた延長で、伝えたことはあります! ひとり暮らしをする息子さん用にレシピ本を探しているお母様に質問されたときは、「人気なのはこれで、こっちは私も好きでよく使っています~!」というふうに伝えました。
ーーご自身があまり知らない本なのに、「よく売れているな」と感じることはありましたか?
ありました! ずっと棚にあった本が一気に売れ、出版社も在庫切れで、補充が間に合わないことが何度もありました。当時はSNSで紹介された本が話題になっていたのですが、学生さんが文庫を手に取ってくれたのはとてもうれしかったです。SNSなどいろいろな入り口が増えているので、どんどん読んで、本を盛り上げてほしいです(笑)。
ーーマンガを描くときに気を付けていることはありますか?
「分かりやすいか」「共感してもらえそうか」を考えています。書店員のマンガは、書店員経験がない方にも「これはそういうことだったのか」と、「謎解明」につながるような表現をするように気を付けていました。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
「実は書店員さんと話したい」というお客さんがいらっしゃって、うれしくなりました。もちろんその逆もありましたが、今回のマンガがきっかけでお互いの気持ちを知ることができて良かったです。そしてこのような葛藤は、私だけではないようですね(笑)。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
普段「いいたいけどいえないこと」「いうか迷うようなこと」が私自身多々あるので、ほかの人もきっとあるだろうなと思ったのがきっかけです。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
小学生の頃から自由帳にずっと描いていました。社会人になっても、時間を見つけてはずっと描き続けていました。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
京都に住んでいるので、京都の街めぐりのマンガを描いてみたいです。ほかにもグッズのイラストや文房具のイラスト、装丁イラストなど……。やってみたいことはたくさんあります! そのためにマンガ以外にも普段からいろいろなイラストを描いていきたいです。
