男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズ「マイアミ・オープン」(3月17日~29日/アメリカ・マイアミ/ハードコート)は、大会6日目の現地22日にシングルス3回戦が行なわれ、第1シードで世界ランキング1位のカルロス・アルカラス(スペイン)が、第32シードで同36位のセバスチャン・コルダ(アメリカ)に3-6、7-5、4-6で敗れる波乱が起きた。
現在22歳のアルカラスは2026年シーズンを「全豪オープン」(四大大会)、「カタール・オープン」(ATP500)の連続優勝でスタート。しかし先日の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)準決勝でダニール・メドベージェフ(ロシア/元1位/現10位)に敗れ、今季初黒星を喫していた。
迎えた今大会は初戦の2回戦で19歳の新星ジョアオ・フォンセカ(ブラジル/現39位)に6-4、6-4で勝利したアルカラスだったが、コルダ戦ではその勢いが続かなかった。生涯グランドスラム(全四大大会制覇)を達成した全豪からほぼ連続して大会に出場してきたことによる疲労が蓄積していたのか表情も冴えず、ファイナルセットに持ち込む意地は見せたものの2時間18分で力尽きた。
しかし敗戦後の22歳は思ったよりも前向きだった。「今日のセビ(コルダの愛称)のプレーは本当に素晴らしかったし、彼は勝利にふさわしい」と勝者を素直に称えつつも、次のように語っている。
「練習してきたことはしっかり発揮できた。しっくりきていなかった部分が、今大会では徐々に良くなっていると感じていた。プロセス自体は順調で、正しい道を進んでいると思っている」
既報の通りアルカラスはインディアンウェルズの会見で「今は毎試合ロジャー・フェデラー(スイス/元1位)と戦っているような感覚で、常に自分が標的にされているような感じさえする」と苦しい胸の内を明かしていた。この日のメディア対応でも“追われる立場ならではのプレッシャー”には難しさを感じていると語った一方で、現状を冷静に受け止めようとする姿勢も見せた。
「他の選手は失うものより得るものの方が多いから、プレッシャーなくプレーしてくる。正直、そういう状況はあまり心地良いものではないし、少しイライラすることもあるけど、受け入れるしかない。今後も相手は同じようにプレーしてくると思うから、それに備える必要がある」
アルカラスは昨年、欧州クレーコートシーズンにおいて「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)、「イタリア国際」(ATP1000)、さらには四大大会の一つである「全仏オープン」を制しており、今年の同シーズンでは大量のランキングポイントを守らなければならない厳しい状況に置かれることになる。
そうした中で22歳は今後の予定について、「もう一度コートに出てプレーしたいという気持ちを取り戻す」ことを目的に、しばしの休養が必要だと強調。「クレーシーズンが始まる前に一度家に帰って、家族や友人と数日間リラックスして過ごすと思う。その後はまた日常に戻り、練習に復帰することになるだろう」と締めくくった。
文●中村光佑
【動画】アルカラスがコルダに敗れたマイアミ・オープン3回戦ハイライト
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