現在開催中の女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月17日~29日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)に出場した元世界ランキング1位の大坂なおみ(現15位)が、2回戦敗退後のメディア対応で母親とテニス選手を両立することの難しさについて語った。
最高峰の四大大会で4度の優勝を誇る28歳の大坂は今大会に第16シードで出場したが、現地21日に行なわれた初戦の2回戦(シード勢は1回戦免除)で予選勝者の21歳タリア・ギブソン(オーストラリア/同68位)に5-7、4-6で敗れ、3回戦進出を逃した。
大坂は昨季、「ASBクラシック」(ハード/WTA250)と「ナショナルバンク・オープン」(ハード/WTA1000)のツアー2大会で準優勝。「全米オープン」では出産後初の四大大会ベスト4進出を果たし、一時消滅していた世界ランキングも現在は15位と2021年以来のトップ10復帰も射程圏内に捉えている。
しかし成績にはまだ波があり、昨年5月の下部大会「サン・マロ・オープン35」(クレーコート/WTA125)優勝以降はタイトルから遠ざかっている。さらに産休から復帰した24年以降、トップ10選手からの勝利はわずか2度にとどまっており、かつての強さを完全に取り戻したとは言い難い状況だ。
ツアーを転戦しながら23年7月に出産した娘のシャイちゃんの育児にも向き合っている大坂は、選手生活と母親業の両立に「難しさを感じている」とし、その葛藤を率直に語っている。
「今の状況は、私にとってはジレンマにもなっている。もちろんプレーしたい気持ちはあるけど、昨年も言ったように、娘はとても大切な存在で、できる限り最高の母親でもありたい。優れた選手になるために何をすべきかはわかっているつもりだけど、それを実行するのはとても難しいと感じる」
大坂の中には、トップ選手として戦い続けたいという意欲が依然としてある。子育てを言い訳にしたくないという思いがあるからこそ、「昨年も言ったように、1回戦で負けるような状態ならツアーにはとどまらない」と語り、今後の状況次第では競技生活を続けない可能性にも言及した。
その上で「それなら素晴らしい母親でいる方を選びたいし、娘のそばにいたい。タイトルを獲得し、最高の選手でありたい気持ちはあるが、そのために娘と過ごす時間を大きく犠牲にしなければならないのなら、そうはしたくない」と続け、改めて母親としての役割を大切にしている考えを示した。
最後に大坂はこれから始まるクレーコートシーズンについて言及。出場を考えていた「クレジット・ワン・チャールストン・オープン」(3月30日~4月5日/アメリカ・チャールストン/WTA500)は見送り、現時点では「マドリード・オープン」(4月21日~5月3日/スペイン・マドリード/WTA1000)、「イタリア国際」(5月5日~17日/イタリア・ローマ/WTA1000)、「全仏オープン」(5月24日~6月7日/フランス・パリ/四大大会)の3大会でプレーすることを検討していると明かした。
文●中村光佑
【動画】大坂なおみがギブソンに敗れたマイアミ・オープン2回戦ハイライト
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