西シェフの「食卓」と、男子を凌駕する強靭な胃袋
選手たちのコンディションを支えたもう一つの柱が、伝説の専属シェフ・西芳照氏だ。還暦の年にロシアW杯の男子代表チームから贈られた真っ赤なコックコートを纏い、現地の食材を駆使しながら「疲労回復」と「栄養補給」の両立に徹した。
「女子は体が小さい選手でもよく食べる。男子と同じか、それ以上に食べる選手もいる。だから動けるんでしょう」。厳しい連戦とアウェーの重圧を跳ね除けるエネルギーは、この職人の手と、それを完食する選手たちの強靭さによって担保されていた。
「3度の決勝・3度の相手・3度の1-0」――運命のジンクス
記録しておくべき「奇妙な事実」がある。なでしこがアジアカップで刻んだジンクスだ。2014年大会、2018年大会、そして今回の2026年大会。3度すべてにおいて、決勝の相手はオーストラリア、スコアは1-0。これほど一致した決勝が偶然の産物だとは、誰も思うまい。
「あまりにも長く優勝から遠ざかっていた」とニールセン監督自身が認めるように、2022年大会の雪辱を果たした今回の優勝は、チームにとって格別の意味を持つ。
