かつてカリスマ的人気を誇った横綱稀勢の里(39、現二所ノ関親方)の出番だ。大相撲春場所は、関脇・霧島(29)の優勝で幕を閉じたが、場所前半の盛り上がりに水を差したのが横綱大の里(25)の休場だった。
初日からまったく本来の相撲が取れないまま、まさかの3連敗。休場の原因は2場所前に痛めた左肩関節脱きゅう。3連敗した夜、師弟で話し合って休場を決めたそうで、「これ以上、協会に迷惑はかけられないし、情けない相撲は取れない。(理由は)何より体がいうことを利かないのが一番」と二所ノ関親方は苦虫を噛み潰した。
大の里といえば、初土俵からたった13場所で横綱に駆け上がった"令和の怪物"。それが去年の九州場所で左肩を痛めて以降、10勝、そして休場。『唯一無二』を標ぼうする横綱に何が起こったのか。
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稀勢の里の悲劇と重なる 左肩負傷と強行出場
休場までの足取りをみると、まるで2017年春場所千秋楽、新横綱で大関照ノ富士に本割、優勝決定戦と連勝し、大逆転優勝したあと、史上ワーストの8場所連続休場するなど、大失速した師匠の稀勢の里によく似ている。
「あのときの稀勢の里は左肩を痛めており、優勝はしたものの、強行出場したのがそもそもの失敗。さらに、そのケガが完治しないまま出場を繰り返し、ついにその後、1度も優勝しないまま、わずか2年で引退に追い込まれた。どこかで長期休暇を取り、しっかり治療していれば、悲劇の横綱では終わらなかったはず」(大相撲担当記者)
「治療優先で長期休場も」師匠の正念場
こんな経歴の持ち主だけに、入門して最大の壁に直面した大の里の指導には、まさに打ってつけ。「お前の出番だ」とその背中を押す親方衆は多い。
「大の里は来場所の復帰を模索しているようだけど、ここは治療優先。長期休場もありじゃないですか。出場を切望するファンの声なんか無視すべき。二所ノ関親方はここでしっかり指導しないと、将来の理事長候補も何もあったものじゃない」(一門関係者)
師弟は共々、真価を問われている。
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