2月にブルックリン・ネッツを解雇されたキャム・トーマスは、その後ミルウォーキー・バックスに加入。しかし、わずか約1か月半で再び契約を解除され、新天地での出場は18試合にとどまった。
得点力が売りのトーマスは、大黒柱のヤニス・アテトクンボがふくらはぎを痛めて欠場していた時期にバックスに迎えられた。
加入2試合目の2月11日のオーランド・マジック戦では、ゲームハイの34得点をあげて勝利に貢献。そこからは4試合連続で2桁得点と期待通りの活躍を披露した。
以降は際立った数字は残せずにいたが、プレータイムが20分以下だったことを考慮すれば、決して悪い出来ではなかった。
バックスのラストゲームとなった3月21日のフェニックス・サンズ戦では、15分間で8得点、4アシストの働きだった。
チームはトーマスの解雇に伴い、2WAY契約を結んでいたパワーフォワードのピート・ナンスを本契約に昇格させた。
ナンスは2023年にクリーブランド・キャバリアーズの一員としてサマーリーグに参加し、その後、Gリーグのクリーブランド・チャージと契約。昨年2月にバックスと2WAY契約を結んだ。
ここまで37試合に出場し、平均4.5点、2.2リバウンド、0.7アシストを記録しているナンスは、突出したスキルこそないが、どのセットにもうまく順応し、ポジショニングに長け、守備力も備える。フィールドゴール成功率も56.4%と、チャンスの場面で着実に加点でき、ロールプレーヤーとして重宝される人材だ。
トーマスの解雇について、ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は「とてもタフな決断だった」と語っている。
「総合的に見て、キャムはとても良い働きをしてくれた。将来的に再び(獲得を)検討する可能性のある選手だ」
平均16.6分のプレータイムで10.7点、1.6リバウンド、1.9アシストという数字を残したトーマスをそう評価したリバースHCは、チーム状況の変化を解雇の理由に挙げた。
「皆さんも理解しているだろうが、現在の我々が置かれている状況は、彼と契約した時のような(プレーオフを)照準にしたものではない」
2月の段階では、得点頭のヤニスの穴を埋める意味もあり、プレーオフを目指して即戦力となれるスコアラーを補強することがチームの方針だった。
ただ、その後2度の4連敗を喫しイースタン・カンファレンス11位(29勝42敗)に後退。プレーイン圏内の10位マイアミ・ヒート(38勝34敗)とは8.5ゲーム差と、2015-16シーズン以来、10年ぶりのプレーオフ逸が現実味を帯びてきた。
「指揮官としては、その時点でチームにとって何が最善かを判断して決断しなければならない」
リバースHCの言葉からは、チーム状況の変化に伴い、選手に求められる役割が変わったことがうかがえる。
再びフリーエージェントとなったトーマスだが、まだ24歳。短時間で高得点を稼げるオフェンス力は大きな魅力で、そのスキルを熟知したバックスから、将来的に声がかかる可能性もある。
とはいえ、NBAに安泰なキャリアなどないことを改めて思い知らされる。選手たちにとっては、1戦1戦が生き残りをかけた戦いなのだ。
文●小川由紀子
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