妻が1300万円の投資詐欺被害に遭い、カミナリたくみから600万円を無利子で借りた——。一度は「芸人の男気」として美談として広まったカカロニ栗谷の騒動が、一転して大きな波紋を呼んでいる。
3月21日放送のJFN『ミッドナイト・ダイバーシティー』で、たくみが栗谷への怒りを生放送でぶちまけ、しかも放送中に栗谷本人から電話が入るという前代未聞の展開に。この騒動の核心には、芸人の義理と人情、そして「売れるための立ち振る舞い」をめぐる、昭和の芸人美学とも言うべき本質的な問いが横たわっていた。
600万円無利子融資——美談として広まった「芸人の男気」
事の発端は、カカロニ栗谷の妻が妊娠中に投資詐欺に遭い、消費者金融などから総額1300万円を失ったことだ。栗谷はこのうち300万円を自己資金で、400万円を保険を解約して返済。残る600万円が首の回らない状態となっていた。
この状況を知ったカミナリ・たくみは、税理士に電話1本で600万円を無利子・返済期限なしで立て替えた。その真意は明快だった。
「詐欺に遭ったのは奥さんで、それを芸人がネタにしても誰も笑わない。奥さんに矛先が向く話は外でするな。だから最初からなかったことにするために俺が立て替えた」
その話をしないで済むようにするための600万円だったのだ。
ところがその後、栗谷はさらば青春の光のYouTubeチャンネル(登録者200万人超)に出演し、妻の詐欺被害の詳細を公表。さらば森田哲矢がXに「栗谷を救いたい!」と投稿したことで動画は拡散。視聴者の目には「さらばが後輩を救う感動ストーリー」として映った。
実際に600万円を出したたくみは、その動画の中でわずか1分ほどしか触れられなかった。
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美談が一転——「借金キャラ」「UberEats発言」たくみの怒り5つの核心
3月21日の放送でたくみが爆発させた怒りには、明確な理由が積み重なっていた。
まず「借金キャラ」での活動だ。実は栗谷の借金はすでにほぼ解消されており、たくみの600万を除けば残り約200万円ほどに過ぎない。にもかかわらずテレビ出演時には「UberEatsでバイトしながら返済中」と発言。しかしたくみが確認したところ、実際にはやっておらず「始めなきゃいけないくらいやばい、と言おうとしたら言っちゃった」と告白したという。
たくみはこれを「借金でメシを食おうとする商売」と断じた。「もう借金はゼロに近いのに、現在進行形であります、みたいなムーブはずるい、許せない」と語気を強めた。
次に妻の件を公開したこと。「話すな」と釘を刺していたにもかかわらず、栗谷はさらばの動画で詳細を暴露。その結果コメント欄には奥さんへの誹謗中傷が相次いだ。
「どこの誰だかもわかんねえバカがお前の奥さんを批判してるのを見てどう思った? 悔しくねえのか?」とたくみは詰め寄った。「俺は愛する人の悪口が1行でもネットに残るのが嫌なのよ」——600万円は借金返済のためだけでなく、妻をネットの暴力から守るための防護壁でもあったのだ。
さらに40分の動画でたくみの話がわずか1分だったこと。カミナリではなくさらばのチャンネルで発信したという義理の欠如。そして「助かってません風」の演出で、たくみの支援が中途半端に見えること。これら全てが積み重なった。たくみの写真が無断使用されていたという事実まで飛び出し、怒りはさらに深まった。
たくみが最も頭にきたのは森田の「栗谷を救いたい」という一言だったという。実際に救ったのは自分なのに、何もしていない側が美談の中心になる——その構図への怒りだ。
「さらばだけが得をしたのがわかるか? 栗谷は『かわいそう』ポジション、視聴者は『さらば優しい』となる。あいつらの動画が回るだけだ」
あいつも奥さんと一緒でさらばに騙されてる、とまで言い切った。
