
【運転中の“ながらスマホ”は死亡率5倍】車も自転車も厳罰化へ!停止中はセーフ?警察に聞いた意外な取り締まり基準の画像一覧
「赤信号で止まってスマホを触るのは違反?」そんな疑問を抱いたことはないだろうか。スマホが便利である一方、運転中の使用は死亡事故率を5倍に跳ね上げるとされ、厳罰化が進んでいる。自転車も例外ではなく、2026年からは罰金制度が始まる予定だ。警察に確認した“運転中の定義”から最新のルールまで詳しく見ていく。
「ちょっとなら大丈夫」が命取り?クルマのながらスマホ事情と厳罰化
今の世の中、スマホが手放せないのは事実。仕事やプライベートで電車に乗るのも、コンビニで買い物をするのもできない。なければ電話もLINEもできないので連絡手段は途絶状態だ。そもそも連絡先はスマホの中だけだし……。便利なツールを通り越して、ひどくなれば中毒状態になって、24時間スマホを握りしめるというのも大げさでなかったりする。
クルマもしかりで、運転中のスマホ使用は禁止で、交通違反になってしまう。シートベルトともども道端でよく取り締まりもしているほど、それだけよくいるということなのだろう。実際、走っているクルマを見ると、運転しながらスマホをイジっているのは珍しくもなんともなくて、日常の風景化しているのも事実だ。もちろん危険だから禁止されているわけで、前のクルマがフラフラしていたり、止まったまま動かなかったりして、おかしいなと思って抜きざまに見るとスマホをイジっていたりする。画面をチラチラ見ながら運転するのは前方から視線が外れてしまうので危険極まりない行為だ。実際に事故データを見ても、スマホ使用時の死亡事故発生率は見ていない場合の5倍で、理由はもちろん前を見ていないからだ。
とはいえ、頭ではわかっているけど、イジってしまうのが中毒性の高いスマホなわけで、警察も対応を強化。令和元年(2019年)から点数は3点、反則金は1万8000円(普通車)で、これは見て運転しただけでも課せられる。またスマホを見ていて事故を起こした場合は反則金制度は適用されず、6点減点の一発免停で裁判になって6か月以下の懲役または10万円以下の罰金とされている。
ここでふと思うのが運転中というけれども、止まっているときはどうなるのかということ。よく「携帯で話すときは路肩に止めてから」というが、止めればいいのか? はたまたエンジンを止めないとダメなのだろうか? 実際のところを取り締まり中の警察官に聞いたところ、運転中とは走っているときのことを指して、止まっているときは該当せず。赤信号で止まっているのも運転中とはならないとのこと。つまりエンジンがかかっているかいないかは関係なし。確かにハンドルから手を話しても問題ないし、アクセルを踏んでいるわけでもないので、運転しているのとは違うのは確かだ。
止まっていれば取り締まられないとはいえ、信号で停止しているときでも前方を確認し続けているのは安全上大切なこと。赤信号から青信号への切り替わりや横からの進入に気づくのが遅れたりする可能性は十分にあるだけに、スマホを見るのは最小限にして、降りてから使うようにしよう。
自転車も逃れられない!2026年から始まる“ながらスマホ”一発アウト時代
最近ではクルマだけでなく、自転車運転中でのスマホ使用も当たり前のように見かけるようになっているだけに、令和8年(2026年)4月から罰則強化が予定されている。具体的にはクルマのような青切符制度を導入して、ながらスマホでは罰金1万2000円となっている。実際、スマホを見ながら自転車を運転しているのはここ最近よく見るので、厳罰化は必須だろう。
自転車、自動車ともども、ちょっとなら大丈夫と思うのはダメ。重大な死亡事故も続発していて、自転車の場合は気軽な乗り物だけに、事故を起こした場合はさらに悲惨なものになることもあるだけに、くれぐれもスマホは使用しないようにしたい。
文・撮影/近藤暁史
