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映画『鬼の花嫁』池田千尋監督インタビュー “人間とあやかしが住む世界”を地に足の着いたラインで描く

映画『鬼の花嫁』池田千尋監督インタビュー “人間とあやかしが住む世界”を地に足の着いたラインで描く

シリーズ累計発行部数 650万部突破(※小説・コミックス・電子含む) の大人気作品、「鬼の花嫁」(小説:クレハ/スターツ出版文庫 コミック:富樫じゅん/スターツ出版「noicomi」連載)が永瀬 廉×吉川 愛のW主演により実写映画化。 3月27日(金)に公開を迎えます。

運命に導かれ出会ったあやかしと人間の花嫁の、究極のラブストーリーを描いた本作。あやかしと人間が共存する世界を舞台に、あやかしの頂点に立つ“鬼” 鬼龍院玲夜(きりゅういん・れいや)を永瀬 廉さんが、家族から愛されず虐げられてきた平凡な女子大生・東雲柚子(しののめ・ゆず)を吉川 愛さんが演じます。

本作のメガホンをとるのは、「大豆田とわ子と三人の元夫」(21/KTV・CX)、 「40までにしたい10のこと」(25/TX)、『九龍ジェネリックロマンス』(25)などの話題作を手掛ける池田千尋監督。作品へのこだわりや撮影の思い出についてお話を伺いました。

──本作楽しく拝見させていただきました。まず原作を読んだ時に、どの様な魅力を感じましたか?

池田監督:あやかしと人間が共存している世界を舞台にしているという所に、まず面白みを感じました。ラブストーリーではあるのですが、人間とあやかしという別の種の2人が、“違う”という壁を乗り越えていく。運命に向き合いながら思いを遂げていくドラマの流れが魅力的だなと思いました。

──監督の演出によって、リアリティーとファンタジーが素敵に融合しているなと感じたのですが、実際の作品作りは大変だったかと思います。

池田監督:プレッシャーではありましたね。人間とあやかしが住んでいる世界なんて誰も知らないし、見たこともないんですよね。でも、そこを「もしかして現実の先にこういう世界もあるかもしれない」という地に足の着いたラインに置きたかったんです。細部までこだわりつつも、リアリティーラインから離れすぎないように、衣装、メイク、ロケ地などの塩梅に気をつけていました。

──おっしゃるとおり、ヴィジュアル面が美しいのにやりすぎていない絶妙な魅力ですよね。

池田監督:まさにその点を大事にしていました。あやかしを作るとなると、やろうとすればいくらでも出来てしまうというか。特殊メイクなど色々な方法があるけれど、妖怪映画を作りたいわけではない、ラブストーリーとしての美しさが必要だと考えていました。もしも実際に鬼がいたら、天狗がいたら、どう現代のファッションに融合していったんだろうということを考えました。今回キャラクターデザインで入ってくださったBabymixさんとは、何度も何度も密にお話をして。どこを目指していくか指針を決める事にたくさん時間を使いました。
こういう方向性はどうでしょう?とBabymixさんより様々なファッションデザインや、参考になりそうな映画を提案してもらったり、たくさんコミュニケーションをとりました。

──確かに、実際には見たことの無い存在を、現代に馴染む様に作るということは共通の“指針”が必要ですよね。

池田監督:──こだわりがつまった素晴らしい世界観でした。

池田監督:昔よりも今の方が映像に対するリテラシーが上がっていて、特に若い世代の方は高いと思うんです。そうなると、中途半端な造詣をしたり、「これくらいでいいでしょう」という提示の仕方をすると、すぐ見破られてしまいますよね。ファンタジーの作品作りの難易度はその分上がっていると思います。そこに真摯に向かい合うことを、全員大切にしていました。

──永瀬さんと吉川さんを主演にお迎えすることで、さらにイメージは膨らんでいきましたか?

池田監督:そうですね。お2人に実際にお会いしたことから脚本が膨らんでいきました。実際にお会いしてお話することで、「こういうことを大事にしているんだ」「こう考えているんだ」というご本人の感覚をキャッチして、脚本の中に盛り込んでいけたので。

玲夜は鬼の一族の次期当主として、多くのものを背負っていかなくてはならない。自分の感情を簡単には見せられない立場だったのが、柚子と出会ったことによって様々な感情、可愛さもかっこ悪さも色とりどりにこぼれ始めてしまう。その魅力を繊細に辿るためのドラマラインを深く掘っていきました。
永瀬さんは、本人が非常に高貴な雰囲気を持っているので、そこはもう玲夜にバチっとハマっているのですが、プラス、日本舞踊などの所作も習得しながら、さらに優雅な雰囲気を身につけてくれました。

柚子は、原作は女子高生なのですが、本作では女子大生にして、自分がどう生きたいかということをある程度掴み始めているキャラクターにしました。そこは、吉川さんの持っている芯の強さ、ハッキリした意思を持っている所が根っこを与えてくれたと思います。
ただ助けられているだけの女の子ではなくて、「辛い境遇の中から自らの意思で進んでいかないと自分の人生は切り開けないんだ」ということに向き合っていく。そんな姿を描きたかったのですが、一番最初にお会いした時に吉川さんが「柚子は家族のことがやっぱり好きだと思います。特に妹のことが好きだから諦められないんだと思う」と言った時に、柚子という存在が私の中で強いリアリティを持って立ち上がったんです。紙の上の人間じゃなくて、血の通った存在なのだということを彼女が示してくれたと思います。

──ダンスのシーンも本当に美しかったです。

池田監督:ありがとうございます。社交ダンスに和の要素を取り入れた、この作品ならではの新しいダンスを作り上げたかったんです。そのため、撮影と準備はとても大変で。社交ダンスの練習に加えて、和装での所作が加わるという。ダンスには大竹辰郎さん、鈴木孝子さんに監修に入っていただいて、所作監修には花柳寿楽先生、そしてそこを繋ぐポジションとして、社交ダンスも日本舞踊もやられている花柳邦秀雅先生が見てくださりました。ただダンスを踊るだけでも難しいのに、さらに和装と所作という難しさが何重にも加わって、しかも時間がない中で2人が完璧に完成させてくれたことに、感謝しています。このプレッシャーの中でやりとげてくれた努力とパワーには本当に頭が下がります。

ゲスト:──永瀬さんは普段アーティストとしてダンスをされていますが、また全く別ジャンルですものね。

池田監督:そうなんですよね。でもすごいなと思ったのは、飲み込みがとても早かったことです。ダンスの大竹先生との会話もスピーディーに通じ合っていて。社交ダンスって一人で踊るのではなくて、男性が女性をリードしなければいけないプラスアルファの難易度があるので、人一倍大変だったと思います。

──振りも覚えて、でも優雅な所作で、和服もさばきながら…って考えることが山ほどありますね。

池田監督:2人ともダンスの最中は頭の中でずっとカウントしていると言っていました。さらにお芝居もありますからね。ダンスをただ美しく撮るだけではなく、ダンスを通じて2人の心が通い合うドラマをちゃんと作りたかったので。まずダンスが完成するのを待って、芝居の話は撮影の前日練習の時に初めてしました。それでしっかり芝居もしながら素晴らしく踊ってくれたので、感動しましたね。

──本作は鬼と人間のラブストーリーですが、「人を好きになるということ」、「人を助けるということ」は多くの方が共感出来る、切ないし愛しくなる映画だなと感じました。

池田監督:ラブストーリーって究極の人間ドラマなんだと思います。人間と人間の心が1番近づくし、揺れるし、揉めるし、ドラマチックだと思っていて。逆にいうと簡単でもある。好きになった、気持ちが通じない、でも乗り越えて結ばれる…というラインを辿りさえすれば、ある種簡単にドラマが生まれてしまいます。ですから、そのラインをどう辿るかということが大事で、1つ1つの繊細な小さな感情、ちょっとした表情の変化を複雑さも含めて細やかに救い上げていくことでより深いドラマを得られるという感覚があって。そこがラブストーリーの醍醐味だし、面白さだと私は思っています。

──監督はこれまでも原作がある作品を手掛けられていますが、一番大切にしていることはどんなことですか。

池田監督:まず最初は、原作者の方がこの作品を作る上で何を一番大事にしているかを的確に読み取ることだと思います。そこから、作品を立ち上げていく軸をどこに捉えるかを考える。その2つを大事にしています。軸がブレなければ、本質が変わらなければ、3次元に表現方法が変わったとしても、原作好きの方は受け入れてくれるのではないかなと願っています。

鬼の花嫁
原作:クレハ『鬼の花嫁』(スターツ出版文庫)
 ※コミカライズ:作画・富樫じゅん/原作・クレハ(スターツ出版「noicomi」)
出演:
永瀬 廉 吉川 愛
伊藤健太郎 片岡 凜 兵頭功海 白本彩奈 田辺桃子 谷原七音
尾美としのり 眞島秀和 陽月 華 橋本 淳 嶋田久作  尾野真千子
監督:池田千尋
脚本:濱田真和
音楽:小山絵里奈
主題歌:「Waltz for Lily」King & Prince(ユニバーサル ミュージック)
イメージソング:「Ray」由薫(ユニバーサル ミュージック)
製作:「鬼の花嫁」製作委員会
公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/onihana/
公式X/公式Instagram/公式TikTok:@onihanamovie

配信元: ガジェット通信

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