
平日に入ってからも順調に興収を積み上げており、公開6日目の3月25日の時点で北米累計興収は1億ドルを突破。近年のゴズリングの主演作は『フォール・ガイ』(24)が最終興収9290万ドル、『ブレードランナー2049』(17)が同9207万ドルだったので、あっさりとそれらを上回ったことになる。予測では次週末にも1億5000万ドルに届く公算が高く、近日中にも最終興収1億5110万ドルの『ラ・ラ・ランド』(16)を超えてゴズリング主演作最大のヒットとなることだろう。
北米と同日公開を迎えた日本でも、週末動員ランキングのトップ3にランクインするなど近年の洋画SF作品としては珍しい盛り上がりを見せている同作。北米での批評家や観客からの反応を、批評集積サイト「ロッテン・トマト」でチェックしてみると、批評家からの好意的評価の割合は95%、観客からのそれも96%と非常に高い。どちらも『私がビーバーになる時』(日本公開中)以上の高反応となっており、批評面でも2026年トップクラスということになる。

そのため「Variety」などでは、はやくも来年の第99回アカデミー賞の有力候補の一角に躍りでたと報じられるほど。3月公開という点が多少ネックにはなるものの、この先のヒット次第では下半期まで話題性を維持できるはず。ちなみに、いわゆるスペースオペラジャンルを除く宇宙SFは意外とオスカーとの相性がよろしくなく、前回同ジャンルで作品賞の候補に上がったのは同じ原作者の『オデッセイ』(15)まで遡らなければならない。その壁を突破できるのかにも注目が集まるところ。
さて、3位にはヒンディー語映画界のトップスター、ランヴィール・シン主演のクライムアクション『Dhurandhar The Revenge』が初登場。987館での公開で初日から3日間の興収は1003万ドルと、昨年12月に公開された前作『Dhurandhar』を大きく上回るスタートを飾り、北米におけるインド映画のオープニング興収新記録を樹立。しかも上映時間は3時間50分という長尺。北米市場におけるインド映画のブームは今年も健在のようだ。

レディオ・サイレンスのマット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット監督がメガホンをとったホラー・コメディ『レディ・オア・ノット』(19)の続編『Ready or Not 2: Here I Come』は、3010館で公開されながら初日から3日間の興収は907万ドルとやや鈍い出足に。前作のオープニング興収800万ドルを上回ってはいるものの、制作費は前作の600万ドルから一気に2000万ドルへと増加。作品評価は前作に引き続き高い水準をマークしているが、興行的には厳しい戦いを強いられることになる。
文/久保田 和馬
