コンプレックスだらけの「さおり」で人気沸騰
有村架純さんが朝ドラヒロインを演じたのは、2017年に放送された『ひよっこ』です。高度経済成長の時代、茨城から東京へと集団就職で上京するヒロインの友人役で、佐久間由衣さん、松本穂香さん、藤野涼子さんらが出演しました。
半年間に及ぶ長丁場のため、朝ドラは後半パートが低迷しがちですが、『ひよっこ』の後半を大いに盛り上げたのが伊藤沙莉さんです。米屋の娘で「米子」と名付けられたことをコンプレックスに感じ、「さおり」を自称しているという「面倒くさい」キャラでした。
伊藤さんは子役時代に『女王の教室』(日本テレビ系)に出演し、映画『獣道』(2017年)に主演するなど演技力の高さで定評があったのですが、なかなかブレイクできずにいました。コンプレックスだらけだけど、恋に一途なさおりは視聴者の共感を集め、伊藤さんにとっての転機作となります。
伊藤さんは「自分の声がコンプレックスだった」とも語っていましたが、アニメ『映像研に手を出すな!』(NHK総合)では声優としても情感豊かな演技を披露しています。『いいね!光源氏くん』(NHK総合)や『ミステリという勿れ』(フジテレビ系)などの出演を経て、2024年には『虎に翼』で、ついに朝ドラヒロインの座に輝いています。
オーディションでは次点だった上野樹里さん
2003年放送の『てるてる家族』では、石原さとみさんがオーディションでヒロインの冬子に選ばれ、次点だった上野樹里さんは姉の秋子を演じています。ホリプロタレントスカウトキャラバンで優勝した石原さんが抜群の知名度を誇っていたのに対し、当初はあまり目立たなかった上野さんですが、次第に芝居のうまさで視聴者の注目を集め、物語終盤のカップ麺開発エピソードなどで存在感を発揮します。
その後の上野さんは『スウィングガールズ』(2004年)や『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)に主演し、その才能を大きく花開かせています。
放送前から各メディアで紹介され、注目度の高い朝ドラヒロインに対し、サブキャラのなかからスターの原石を発掘し、育てていくのは朝ドラ視聴者たちの役割でもあるようです。
3月30日(月)から放送が始まる『風、薫る』は、映画『国宝』(2025年)で新人賞を受賞した見上愛さん、オーディションで選ばれた上坂樹里さんのダブルヒロインものです。看護学校の生徒役などで多くの若手俳優が出演します。
どんな若手俳優たちがブレイクするのか、新しい朝ドラに期待しましょう。
※「高石あかり」の「高」は、はしごだかです。
