大谷入団による弊害も…
「日本のようなアイドル的扱いとはちょっと違うんですが、昨年は大記録(50-50)を達成したこともあって大谷選手に対する報道は多い。ありとあらゆるグッズで大谷選手のものが一番の売上のようですし、球場に行っても大谷選手のユニフォームを着ている現地ファンの数はぶっちぎりだと感じます」(廣田氏)
舟津氏も続ける。
「ドジャースは人気球団で報道される機会は以前から多かった。それが大谷選手が入団してさらに増えた印象です。スプリングトレーニングへ見学に行く人も増えたし、野球がそんなに好きじゃないロサンゼルス市民でも大谷選手目当てで球場に行くようになっています。
ですから、人気は彼がもちろんナンバーワン。それにフリーマン選手やベッツ選手が続いているという状況です。野球の実力だけじゃなく、(MLB選手が嗜好する)ヒマワリの種の殻をきれいに捨てたり、山火事被害にドネーションしたり、そういう人間的な部分でも尊敬されているんです」(舟津氏)
しかし、大谷入団による弊害もあるという。
「ドジャースタジアムのチケットの価格です。ただでさえ高かったのに、大谷選手入団後はチケット代がさらに上がって、グラウンドから一番遠い席でも130ドル(約19000円)くらいになります。
アメリカ国内の物価がどんどん上がっていることもあり、ビール1杯20ドル(約3000円)以上、銀だこは6個入りで14ドル(2000円)と、1回の観戦で200~300(3万~約4万5000円)ドルは平気でかかっちゃいますね」(舟津氏)
日本でも今年から多くの球場でビールが1杯900円に値上げされてファンは悲鳴をあげているが、ドジャースタジアムに比べたらまだまだかわいいもののようだ。これも大谷効果なのか……?
東京シリーズ記念グッズには長蛇の列も
もうひとつ気になるのが海外で開幕戦を行うことについてだ。ドジャースは昨年の韓国シリーズに続き、2年連続で開幕戦が国外開催となる。
いくらアジア市場を拡大したいからといって、ファンとしては開幕戦には足を運びたいもの。これに関して不満はないのか。
「確かにそのことに関しては、スプリングトレーニングが短くなるし、(長距離移動で)選手の体の負担も大きいため、調整面での不安を口にする現地ファンも少なくありません。ただ興行としては、団体で日本観戦ツアーへ出かける方もいて、お祭り気分で楽しんでいるようです。
ロサンゼルスでは日本へ行けないファン向けにライブビューイングも開催されるのですが、カブスとの開幕戦は現地時間で午前3時開始。しかも、チケットは193ドル(約2万8000円)と高額にもかかわらず、なかなかの売れ行きのようです」(舟津氏)
ちなみに、このライブビューイングは没入型スポーツエンタメ施設Cosmという最新技術が導入されており、現地観戦よりも臨場感のある映像を楽しめるという。昨年のワールドシリーズでは同チケットが1000ドル(約15万円)で販売され、わずか7分で完売したとのこと。
さらに、東京シリーズ開催を記念してドジャースと、現代美術家・村上隆のコラボユニフォームといった記念グッズが製作されアメリカでも販売されているが、こちらも大好評のようだ。
「ロサンゼルス市民はめったに何かを求めて並ぶことをしませんが、デザインもプロダクションもいいのか、このコラボユニフォームはリリース日の開店1時間前からドジャースファンが並んでいたというニュースを見ました。
例年、ドジャースはグッズにはあまり力を入れないのですが、今回はグッズ展開も多く、いずれも地元ファンに好意的に受け入れられていますね」(廣田氏)
どうやら日本人だけが盛り上がっているわけではないようだ。太平洋をまたいでのお祭り騒ぎは18日19時10分に幕開けとなる。
取材・文/集英社オンライン編集部

