
「ひとつ上の段階に行ける」快進撃ヘントを牽引する27歳日本人MFの進化が止まらない!「得点力のあるボランチは、いいボランチだと思う」【現地発】
今季のヘントは開幕序盤に躓き、6節を終えた時点で16チーム13位だったが、7節でアントワープを2-1で下してから調子が上向いた。10月3日の10節ではホームにシャルルロワを迎えて2-1の勝利を掴み、順位を5位から暫定3位に上げ、国際マッチウイーク休暇に入った。
右肩上がりのチームとともに、MF伊藤敦樹も冴え渡っている。シャルルロワ戦の9分、先制ゴールを決めて、これで今季3点目。浦和レッズ時代、2024年シーズンのJ1で記録した5ゴールを早々に抜きそうな勢いだ。
「早い時間帯でしたし、最初のチャンスだったので、シュートを打とうと思ってました。(対峙したふたりのDF相手に)ひとり目はシュートが股を抜けました。たぶん、ふたり目に当たって入りました」(シャルルロワ戦後の伊藤)
前節のセルクル・ブルージュ戦(4-2で勝利)に続き、伊藤にとっては2試合連続弾となった。チャンスメイクも何度かあった。なにかファイナルサードでの感触を掴んだのか。
「そうですね。最近、ここ2試合、1列前でプレーしているので、よりゴールに関わるプレーを意識しているところです。ここ2試合、続けて結果に結びついているのが自信にもつながってます。個人的なフィーリングもいい感じです」
ヘントのフォーメーションは3-6-1。中盤はボックス型だ。これまで伊藤はマティアス・デロージュとダブルボランチを組んでいたが、セルクル・ブルージュ戦、今回のシャルルロワ戦と続けてインサイドハーフのポジションでゲームをスタートさせた。「1トップ・2シャドーシステムのシャドー」と表現することもできる。
「よりゴールに近い位置でプレーしているので、ゴール、アシストのところを監督から求められています。裏に抜ける動きや、バイタルエリアでのクオリティーをもっと出せていけると思います」
前半を1-1で終えると、後半は伊藤がボランチに入った。
「どっちのポジションでも自分の持ち味を出せると思ってます。そこは監督のチョイスだったりゲーム展開だったり、その場その場で求められることに応えていくだけです。どっちのポジションでもやりやすさを感じてます」
後半開始早々、伊藤は得意の長駆フリーランニングで左オープンスペースに飛び出し、そこからストライカーのウィルフリッド・カンガに絶妙のラストパスを通した。
「ボランチの時はああいう回数を増やしたい。あれがもっとゴールに近い位置だったり、ゴールにつながればもっといいと思ってます。ボランチの時のほうが、(中盤の)底から出ていくことで相手は付きづらいと思いますので、タイミングを考えながら長い距離を走ってます」
前半は攻撃的MF、後半は守備的MFを務めた伊藤。イバン・レコ監督の意図を、本人はどう汲むのか。伊藤が1列上がったことで、ボランチを小柄なMFアブデルカハル・カドリが入ったことを念頭に置いて読んでほしい。
「ひとつあるのはカドリと自分の高さ(の違い)。相手がロングボールを多用してきたので。あとはセカンドボール。自分がボランチで入っている時はセカンドボールの回収と、攻撃時にボールを散らすことや、中盤の底からのランニングを求められている。監督のフィーリングもあったと思います」
シャルルロワ戦ではやや左の位置からカットインして、思いっきり良くミドルシュートを打ったのがゴールになった。その前のセルクル・ブルージュ戦ではゴール前に飛び出して、左からのクロスを柔らかなワンタッチシュートで仕留めた。伊藤はセルクル・ブルージュ戦のゴールを振り返りながら、抱負を語った。
「あそこに入ってる事自体に意味があると思ってます。ああいう回数を、ここ数試合増やしてるからゴールという結果につながった。(シャルルロワ戦などで放っている)ミドルシュートもボランチとして大事なこと。それが入るようになってくれば、ひとつ上の段階に行けると思います。得点力のあるボランチは、いいボランチだと思う。守備も大事ですけれど、そのプラス・アルファとして今シーズンは結果がついてきているので、継続してやりたい」
8節のデンダー戦(3-0の勝利)で記録したアシストにも伊藤の魅力が詰まっていた。伏線はその前に放っていたミドルシュート。48分、ボックス外からGKに一瞬視線を送り、「もう一回、ミドルシュートを打つぞ」と匂わせて、視線とは逆のファーにクロスを入れて、カンガのゴールをアシストした。
「そうですね。ミドルを打てば相手も警戒してくれますし、そうすればパスコースができる。一本打ったのが大事だったと思います」
伊藤はインサイドハーフとしてアタッキングサードでの怖さ、ファーストディフェンス役、ショートカウンターの起点となり、ボランチでは味方の後方支援、オン・ザ・ボールの落ち着き、中盤のフィルター役、前方への飛び出しといった長所を発揮している。
さて、チーム好調の要因を伊藤はどう見るのか。
「チームとしてバランス良く戦えていると思います。ここ数試合、紙一重の戦いを勝ちに持ってきているのは、チームとして自信がついている証拠だと思います。もっともっとチームが良くなると思ってます。ここでブレイクが入るので改善し、今よりもっと上を目ざしたい」
ゴールを決めた直後と、タイムアップの笛が鳴った瞬間、伊藤が見せた渾身のガッツポーズが印象的だった。
「まずは勝ち切れたこと。本当にデカかった。あと純粋に嬉しかったです」
とびっきりの笑顔が弾けた。
取材・文●中田 徹
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