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甲子園をアジアで再現。元プロ柴田章吾が演出までこだわった大会の裏側

甲子園をアジアで再現。元プロ柴田章吾が演出までこだわった大会の裏側

夢を叶えるために必要なこと

プレーだけではなく、試合終了時の着帽や礼といった野球のマナーも浸透しつつある

柴田さんの人生は決して順風満帆ではない。中学3年生の時に難病の「ベーチェット病」を発症した。闘病しながらも努力を続け、野球の名門校である愛知工業大学名電高等学校(愛工大名電)に入学。3年生の夏には投手として甲子園に出場する。その後、明治大学に進学。2011年にプロ野球ドラフト会議で読売ジャイアンツから育成3位指名を受け、プロ野球選手となる夢を叶えた。

引退後は経営/ITコンサルティングの大手、アクセンチュア株式会社に就職。セカンドキャリアを歩みながら野球への情熱が消えることはなかった。2019年にコンサルティング会社を立ち上げ、起業。アジア圏に野球を軸としたビジネスモデルを生み出すことを目標としながら、2022年に「アジア甲子園プロジェクト」を主催するNB.ACADEMYを設立した。

夢を諦めることなく、目標へ向かってひたむきに歩み続ける柴田さんに「夢を実現するには?」と聞くと返ってきた答えは、意外なほどシンプルだ。

「あまり深く考えないこと。本心でやりたいことは、夢中になると止まらない。やれるかどうか分からないことでも、実現後のワクワク感を妄想する。それができなくなったらやめる。諦める理由はたくさんありますけど、『やる』って決めたら、ワクワクする方向を向いてトライしてみてほしいです」

もちろん、現実には資金も、手続きも、仲間集めも必要だ。柴田さん自身がその全部と格闘している。だからこそ、この言葉は「根拠のない精神論」ではない。

やめる理由が湧いてくることを知っている。お金がなくなって大変な瞬間があることも知っている。その上で、「それでもやる」と決める力は、理屈より先に「ワクワク」が支える、と柴田さんは言う。さらに、もうひとつ釘を刺す。

「自分に期待しないなら、『やりたい』と言わないほうがいい」

夢は、口にした瞬間から「責任」が生まれる。だから軽々しく言わない。言うなら、やる。その覚悟が、仲間を動かし、現地の子どもたちの「笑顔」につながっていく。

「プロ野球選手」という肩書がなくなっても、野球の世界に貢献できる場所はある。むしろ、セカンドキャリアにこそ開ける道がある。柴田さんはそのことを、自分の生き方で示している。甲子園の汗と涙は、アジアへ伝播し、「本気の物語」が生まれ始めている。

PROFILE 柴田章吾
1989年生まれ・三重県出身。難病ベーチェット病初の元プロ野球選手・起業家。愛工大名電高、明治大を経て読売巨人軍でプレー。難病を患いながらも、”甲子園”を目指す過程で得た原体験が人生の転機となる。引退後は大手外資系コンサル・アクセンチュアに転身し、その後独立。現在はシンガポールを拠点にコンサルティング事業を行う傍ら、国際野球大会「アジア甲子園」を主催。自らの経験を原点に、アジアの子どもたちにも夢と挑戦の舞台を届ける活動を続けている。

text by Akihiro Ichiyanagi(Parasapo Lab)
写真提供:一般社団法人NB.ACADEMY

配信元: パラサポWEB

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