千葉市中央区の静かな住宅街で起きた殺人事件。夫を包丁で刺したとして殺人の疑いで送検された黒川まみ容疑者(27)。語った動機は、「生活費と育児」の問題だった。しかし、亡くなった夫・黒川真稀さん(28)が遺したSNSには、事件の凄惨さからは想像もつかない、絵に描いたような「幸せな家族」の記録が刻まれていた。
SNSに残された幸せな家族の記録
真稀さんのものとみられるInstagramのアカウントには、2022年末ごろから、まみ容疑者との交際、そして家族へと変わっていく過程が詳細に投稿されている。
2022年12月の「五井大市」でのツーショットを皮切りに、大晦日には犬のフィルターをかけた写真とともに「初詣行きますかぁっ!!」と添えられ、年越しを共に過ごす様子を公開。
2023年1月1日には、まみ容疑者の単独写真に「2023年もよろしくね だだあいちてる」という親密さを示したメッセージが添えられ、翌2日には熱海への旅行を「熱海までひとっ飛び」「楽しかった」と報告している。
その後も、2023年3月には横浜・八景島シーパラダイスでのデートを投稿。ハッシュタグには「#毎日仲良し」「#毎日がhappy」といった言葉が綴られていた。同年5月の記念日の投稿では、高級焼肉店での食事風景とともに「これからもよろしくね まみお」と愛称で呼びかけるなど、睦まじい様子が見て取れる。
そして2023年10月、真稀さんはエコー写真や手作りの結婚指輪を披露。「これからも夫婦仲良くやっていきましょうね♪」「#welcome Baby」と喜びや決意を語った。
2024年3月5日には、新生児の写真とともに、
「本当に母子共に頑張ってくれました。ありがとう」
「これからは家族3人犬1匹と楽しく暮らしていきます」
と、新たな命の誕生と「家族」としての出発を対外的に報告していた。
「生活費のことで口論になり刺した」
しかし、投稿から2年足らずで、その「幸せな景色」は最悪の形で幕を閉じた。
事件が発生したのは3月29日夜。夫婦の間での口論の末、夫の真稀さんは、まみ容疑者に胸部周辺を刺された。
警察の任意の調べに対し、まみ容疑者は「生活費のことで口論になり刺した。夫が育児を手伝ってくれないことにも不満があった」と供述。まみ容疑者が「生活を支えてあげたい」という善意で、義理の両親に数万円を渡したことが発端だったという。
これを真稀さんが「なに勝手なことをやってるんだ」と責め、口論へと発展。まみ容疑者は、日頃の育児への不満なども重なり、カッとなって室内にあった包丁で真稀さんの胸を刺した。
妹が「兄が義姉に刺された」と110番通報する中、まみ容疑者は幼い長男を連れて現場から逃走。そして、3時間半後に、まみ容疑者は男児を抱いてタクシーで事件現場に戻り、緊急逮捕された。犯行後に現場を離れた理由について、まみ容疑者は「冷静になろうとした」と供述している。
一方で、刺された真稀さんは数時間後、搬送先の病院で死亡した。

