4月1日午前10時6分頃、茨城県南部を震源とするM(マグニチュード)5.0(最大震度5弱)の内陸型地震が発生した。この地震発生を受け、いわゆる「バヌアツの法則」が改めて、秘かにクローズアップされている。
バヌアツ共和国は、オーストラリアに近い南太平洋上に浮かぶ島国。そしてバヌアツの法則は「バヌアツ諸島周辺でM6以上の大きな地震が発生すると、およそ2週間以内に日本でも同等以上の大地震が発生する」とされてきた都市伝説である。
実は2月14日にバヌアツ諸島でM6.5の大きな地震が発生した際、本サイトは2月16日に〈2週間以内に日本でM6以上の大地震発生「バヌアツの法則」を単なる都市伝説として一蹴してはいけないワケ〉と題する記事を公開し、次のように警鐘を鳴らした。
「都市伝説をデマと切り捨てるのではなく、バヌアツの法則を教訓や戒めとして心に留め置き、対象となる期間中、大地震への警戒をより高めておくことこそ肝要である」
幸いにもこの時は何事も起きなかったが、3月30日にバヌアツ諸島で再び、M7.3の大地震が発生。その2日後に今回の内陸型地震が、茨城県南部周辺を襲ったのだ。
東日本大震災で割れ残ったエリアに指摘される「切迫度」
ならば、である。3月30日のバヌアツ諸島地震が前回よりもMの規模が格段に大きかったことを含め、4月1日の内陸型地震を防災・減災上の観点から「巨大地震発生の警告」と捉え、よりいっそう警戒を高めておく必要があるのではないか。
地震発生のメカニズムに詳しい専門家も、次のように警告を発している。
「内陸型地震が周辺の海側で発生する巨大海溝型地震の引き金になるケースは、これまでに数多く報告されています。今回の茨城県南部を震源とする内陸型地震で言えば、茨城県から千葉県にかけての太平洋東方沖を震源とする巨大海溝型地震に、相応の注意が必要になります。茨城・千葉東方沖は北海道の太平洋沖とともに、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で割れ残ったエリアに該当しており、M8~9クラスの巨大プレート境界型地震の発生がかねてより懸念されてきました。発生の切迫度については『いつ起きてもおかしくない』とされる状況ですから、この際、心して警戒に努めるべきでしょう」
言うまでもなく、日本は世界有数の地震国だ。備えあれば憂いなし。前回の記事でも指摘したように「防災や減災への不断の取り組みこそ最大の備え」なのである。
(石森巌/ジャーナリスト)

