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前哨戦を勝った日本馬3頭の勝算は? 脅威なのは地元フランス期待の強豪牝馬【凱旋門賞】

前哨戦を勝った日本馬3頭の勝算は? 脅威なのは地元フランス期待の強豪牝馬【凱旋門賞】

今年もこの日がやって来た。日本の競馬人、競馬ファンがその制覇を悲願とする欧州競馬の最高峰、凱旋門賞(G1、ロンシャン・芝2400m)が10月5日に開催される。

 今年は18頭がゲートインする予定だったが、1頭が出走を取り消して17頭立てとなる予定(4日現在)。G1ホースがずらりと並び、欧州のトップホースが顔を揃えた様子は壮観だ。

 日本馬は3頭がエントリー。いずれもがフランスでの前哨戦を勝って臨むという稀有なステップを踏んでおり、日本の競馬ファンのテンションは嫌がうえにも上がろうというもの。実際、前売りされている英国のブックメーカーでも上位人気に食い込んでいるのだから、もはや空騒ぎとは言えまい。

 気になる天候だが、週末は降雨になり、主催者は『重』となる予想とコメントしている。ただでさえタフな馬場がさらに重くなると日本馬には不利なのではと思うが、幸いなことに3頭とも前哨戦で道悪(稍重~重)をこなして勝利しており、最低限の馬場適性は担保されたと捉えられるのではないか。ちなみに、これまで本レースで日本馬が2着したのべ4回はすべて道悪での開催において記録されたもの。タフなコンディションを跳ね返したものしか、欧州制圧という栄誉は手にできない。
  さて、有力馬の解説に移りたいが、あまりに幅広く投網をかけるのは煩雑になるので、これまでの実績と近走の成績がバランスよく評価されている英ブックメーカーの上位人気馬に絞ってみたい。以下は10月3日現在の、英ブックメーカー『ウィリアムヒル』が示している単勝オッズ。20倍以下の10頭である。

枠番 馬名(調教国)     オッズ
――――――――――――――――――
1 ミニーホーク(愛)     4.3
12 アヴァンチュール(仏)   5.5
17 クロワデュノール(日)  11.0
10 カルパナ(英)      11.0
15 ビザンチンドリーム(日) 12.0
3 ソジー(仏)       12.0
4 アロヒアリイ(日)    13.0
8 クアリフィカー(仏)   15.0
13 ゲゾラ(仏)       15.0
11 ダリズ(仏)       17.0

 欧州勢では牝馬が人気を集めている。アイルランドのフランケル産駒、ミニーホーク(牝3歳/A.オブライエン厩舎)は英オークス、愛オークス、ヨークシャーオークスとG1レースを3連勝中。特にヨークシャーオークスでは2着に3馬身半差(0秒6)を付ける圧勝で、評価を一気に高めた。

 そして注目されるのは、本馬が追加登録料12万ユーロ(約2080万円)を支払っての出走であること。3歳牝馬の斤量は、古馬牡馬の59.5㎏と比べて4.5㎏も軽い55㎏。古馬牡馬との対戦がないのは気掛かりだが、能力の高さに加え、クールモア×オブライエンという世界最高峰チームの本気度、斤量の有利さ、そして有利な1番枠を引いたことでネガティヴファクターの一掃を狙う。

 地元フランスの期待はアヴァンチュール(牝4歳/C.フェルラン厩舎)に集まる。本馬は昨年の凱旋門賞でブルーストッキングと1馬身1/4差で2着しており、6月のサンクルー大賞(G1)を2着、9月のヴェルメイユ賞(G1)を快勝して本番へと臨んできた。ロンシャン競馬場での実績は〔2・3・0・0〕と素晴らしく、道悪も得意としている本馬にとって馬場悪化の予報は好材料。昨年、同じ舞台で古馬牡馬と互角以上の戦いをした経験を持つ点でミニーホークを上回るのではないか。 3頭すべてが争覇圏内の能力を持つ日本馬だが、内枠有利の傾向が強いロンシャンの2400mにあって、3日に決まった枠順が明暗を分けた感がある。

 一番の注目を集めるクロワデュノール(牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)は、前哨戦のプラスドランジュ賞(G3)を余裕残しの状態で勝利し、ひと叩きされた効果で見込み通りに状態はアップしているようだが、大外の17番枠を引いたのが痛い。前目のポジションを取りたいだろうが、この枠順で思ったような競馬をするのは極めて難しくなった。あとは陣営がどのような策を取るか、そしてクロワデュノール自身がどれだけ成長した走りを見せるかに注目だ。

 フォワ賞(G2)で昨年の凱旋門賞4着のソジー(牡4歳/A.ファーブル厩舎)を差し切って一気に評価を上げたビザンチンドリーム(牡4歳/栗東・坂口智康厩舎)も外目、15番枠からのスタートとなったのはやはりマイナス材料。ただし、レッドシーターフハンデキャップ(G2)で豪快な捲りを決めた経験があり、前走のフォワ賞でも直線勝負で優れた決め手を見せている。継続騎乗のオイシン・マーフィ騎手のアシスト次第で大駆けがあっても驚けない。

 前2頭とは逆に、4番という好枠を引き当てたのはアロヒアリイ(牡3歳/美浦・田中博康厩舎)。相手関係がラクだったとはいえ、逃げて突き放して2着に3馬身半(0秒5)もの差を付けたギヨームドルナノ賞(G2)の勝ち方は圧巻の強さだった。ただしこれは平坦なドーヴィル競馬場でのことで、アップダウンが激しくクセが強いロンシャンの馬場でどんな走りができるかは未知数。重賞勝ちはギヨームドルナノ賞が初めて。それでも2012、13年と2年連続2着したオルフェーヴルを母の父に持つこの馬への期待を止めることはできない。
  さて、ここまで取り上げた5頭を筆者なりに、枠順も考慮したうえで順位付けするならば、次のようになる。

◎ アヴァンチュール
○ ビザンチンドリーム
▲ クロワデュノール
△ ミニーホーク
△ アロヒアリイ

 続けて、その他の注目馬もピックアップしていこう。フォワ賞でビザンチンドリームに競り負けた地元のソジーは昨年の雪辱に燃えている。ロンシャン競馬場はG1レース3勝を含む〔5・1・0・1〕と大の得意で、道悪も難なくこなす。本番前のひと叩きで状態が上向いていれば馬券圏内突入も十分に有り得る。

 ディープインパクトの直仔で仏ダービー馬スタディオブマン産駒のカルパナ(牝4歳/A.ボールディング厩舎)はG1勝ちが英チャンピオンズフィリーズ&メアズステークスのみだが、全12戦が3着以内という無類の安定感を示している。

 そのしぶとさは牡馬との混合戦でも発揮され、今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1)でも勝ったカランダガンから1馬身差の2着に健闘。タタソールズゴールドカップ(G1)でも勝ち馬ロスアンゼルス(牡4歳/A.オブライエン厩舎)から1馬身半差の3着に食い込んでいる。道悪も得意としており、混戦になった場合に浮上するのはしぶとさを売りとするこのタイプで、マークを怠れない1頭である。

 日本の競馬ファンが注目する凱旋門賞の発走は5日の深夜23時05分。ロンシャンから届く吉報に期待したい。

文●三好達彦

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配信元: THE DIGEST

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