何度も開幕投手に指名されながら、残念ながら1勝も挙げられなかったのがハマの番長こと三浦大輔だ。
現役時代の開幕戦に限定した成績は0勝7敗。特に07年、本拠地・横浜スタジアムでの対巨人戦では事件が起きた。セ・リーグ史上初となる開幕先頭打者、初球本塁打を高橋由伸から被弾してしまったのだ。外角からストライクに入ってくるスライダーを高橋が読み切ってフルスイングし、ライトスタンドに叩き込んだ。
「高橋は同年、9本の先頭打者本塁打を放ち、5年ぶりとなる巨人のペナント制覇の原動力になりました。開幕戦の勢いそのままに突っ走ったシーズンでした」(スポーツライター)
新規参入球団の歴史的な初勝利となった05年3月26日、千葉マリンスタジアムでのロッテ×楽天戦は、楽天エースの岩隈久志が9回1失点の力投を見せ3対1で勝利する。ただし、この年は開幕戦ではなく、開幕カードで事件が起きた。初勝利を受けた楽天・三木谷浩史オーナーが「これ以上ないスタート。明日も勝って連勝してほしい」と語るも、翌日の第2戦、楽天はロッテのサブマリン投手・渡辺俊介から1点も奪えないまま、26対0というNPB史上最悪の最多タイ得点差試合をさらしてしまったのだ。開幕試合の勝利で気が緩んだがゆえの惨事だったのかもしれない。
そして時を現代に戻そう。先の3月27日に行われた26年シーズンの開幕戦では、巨人・竹丸和幸、ロッテ・毛利海大の2人が、新人ながら開幕投手となった。ド緊張のプロ初登板が開幕戦というケースは決して多くないながらも、これまでにもいくつかあった。
65年のドラフト制導入以後では、84年のヤクルト・高野光、13年の楽天・則本昂大、22年の日本ハム・北山亘基の3人がいたが、いずれもプロ初登板初勝利はお預けとなっていた。だがついに今年、竹丸と毛利が開幕戦でプロ初勝利を達成。100年近いプロ野球の歴史に名を残したのだった。

