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「会社員を3か月で辞めた」“生きてる実感”を求めたヒルクライムTOC、名曲「春夏秋冬」誕生の裏側

「会社員を3か月で辞めた」“生きてる実感”を求めたヒルクライムTOC、名曲「春夏秋冬」誕生の裏側

『春夏秋冬』に対するプレッシャーとソロデビューのワケ

ヒット曲を一度世に放つと、次のリリース曲によってそのアーティストの評価が問われるということは、多くのミュージシャンたちにとっての“定め”とも言える。

俗に言う“一発屋”になることに対するプレッシャーはヒルクライムも経験していた。

「3rdシングルはインディーズ時代の人気曲だった『もうバイバイ』をリリースし、その後に『春夏秋冬』を含めたメジャーで初のアルバム『リサイタル』を出しました。

ここまでは売れる見込みがあって、ヒットは確約されていたようなものでしたが、この後の4thシングルが問題でした。

プレッシャーはもちろん感じていましたが、KATSUが当時作成したトラックを聞いてみたら、すごく気に入って感動したので、これはいい曲にしたいなと思って。

そのトラックに僕がメモ帳にたまたま記していた“俺が大丈夫って言えば、君はきっと大丈夫で”というフレーズを当てはめてみたらピッタリで、最終的にすごくいい仕上がりになったんです。

こうして『大丈夫』という曲が生まれ、結果好成績を収められました。

曲の人気投票でも1位となったくらい今でもファンたちから愛されていますし、毎回ライブの最後にも歌う思い入れのある曲ですね」

さらに2013年には、TOC(ティーオーシー)名義でソロデビューも果たす。ヒルクライムとの活動とは別に、ソロ活動を始めた経緯についてTOCはこう話す。

「ヒルクライムはヒップホップをベースにしつつも、より“大衆性”を意識した曲作りをしていました。でも自分のなかで、もっとエッジが効いていて、テクニカルな本来のヒップホップの形も追い求めていきたいという思いもあって。

そこでヒルクライムの世界観を崩さないためにも、自分がやりたい方向性はソロで表現することにしたんです。

ヒルクライムの活動もやりがいがあって楽しかったですが、ヒルクライムではできないことをソロで表現するのが、自分のなかでいい意味で“ガス抜き”になっていて、より楽しく音楽を続けられましたね」

〈後編へつづく『相方の逮捕、活動休止…結成20周年のヒルクライムTOCが語る“それでも解散しなかった理由”』

取材・文/瑠璃光丸凪(A4studio) 撮影/立松尚積

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