社民党の党首選は再選挙の開票が4月6日に行われ、福島瑞穂党首の再選が決まった。これに朝日新聞が「低迷する党勢をいかに回復するかが問われることになる」と報じたが、「ここまで衰退させた人物が、どうやって党勢拡大できるのか。朝日は何を期待しているのだろうか」との疑問の声が上がっている。
今回の党首選は福島氏の任期満了に伴うもので、福島氏のほかに大椿裕子前参院議員と、副党首のラサール石井参院議員が出馬。13年ぶりの選挙戦となった。
1回目となる3月23日の開票では、いずれも有効投票数の過半数に達しなかったため、1位の福島氏、2位の大椿氏による再選挙となっていた。
ただ、投票日前に大椿氏は「せっかく決選投票になったのに、あまりにも何もしない決選投票だった、残念だったなと思っています」と党首選の意義に疑問を呈していた。
社民党は前身の社会党の結党から昨年11月で80周年を迎えた老舗政党だが、2月の衆院選では社会党時代を含めて初めて、国政選挙で議席を得られず、惨敗となった。
「日本初」のチャンスを「国会の予定優先」で潰した
3月20日に「選挙ドットコム」が行ったネット討論会で、党の衰退の責任について問われた福島氏は「確かに、選挙は厳しい結果で、衰退している責任の一端はもちろん、私にもあると思う」と責任を認める発言をした一方で、「社民党が衰退した理由はいろいろあると思うが、もっと発信や風通しをよくするとか、自治体議員を増やすなど、やらなければならないことは本当にあると思う」と述べている。
1回目の選挙から再選挙まで2週間もあり、しかも大椿氏が不満を漏らしたように、選挙戦を盛り上げるようなこともしなかった。日本初となる、女性同士による決選投票にもかかわらず「国会の予定が最優先」という福島氏によって、そのチャンスは潰された。
高市早苗首相には思い切り厳しい朝日新聞だが、社民党には甘いようだ。
(田中紘二/政治ジャーナリスト)

