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有料配信では熱狂は生まれない!? 蝶野正洋が語る「テレビの影響力」とプロレスの現在地【蝶野正洋の黒の履歴書】

有料配信では熱狂は生まれない!? 蝶野正洋が語る「テレビの影響力」とプロレスの現在地【蝶野正洋の黒の履歴書】

蝶野正洋(C)週刊実話Web

「みんなで見れない」は致命的欠点

楽しみにしていたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。大谷翔平選手の活躍はさすがという感じだったけど、日本代表チームは準々決勝で敗れてしまった。全体的に盛り上がりが、いまいちに感じたのは、月額課金のNetflix(ネットフリックス)でしか試合を見れなかったことが大きいと思う。

蝶野家もNetflixに入っていたが、なかなか慣れなくて、結局はニュースで結果だけを見る感じだった。Netflixは街頭ビジョンや飲食店のテレビで流すことができないようで、みんなで中継を見て盛り上がるということもできない。

やっぱり誰もが無料で見られるテレビは、思った以上に影響力がある。ネット配信などの有料チャンネルは、そのジャンルが好きな人だけが見るようになってしまうから、新しいファンがつきにくくなってしまうんだよ。

プロレスも今はほとんどの団体がネットの動画配信がメインで、地上波のテレビ中継は新日本プロレスの『ワールドプロレスリング』(テレビ朝日系)くらい。これも深夜放送だから、広がりが限定的になってしまう。

新日本プロレスの真壁刀義選手が53歳にして結婚したことをSNSで発表して話題になったけど、真壁選手の存在をバラエティー番組で知っているだけで、試合をちゃんと見たことがある人は少ないんじゃないか。

ひと昔前はプロレスラーが結婚すると、それを一つの宣伝材料にするために報道陣を集めて記者会見を開き、結婚式にカメラが入ることもあった。(アントニオ)猪木さんと倍賞美津子さんの結婚式は1億円をかけた豪華なものだったし、藤波(辰爾)さんもすごかったからね。

俺たち世代になるとだいぶマイルドになったけど、それでもスポーツ新聞やプロレスマスコミが報道して盛り上げてくれていた。

蝶野正洋の黒の履歴書】アーカイブ

ライガーと共に武藤ファンを慰めた夜

闘魂三銃士でいえば、結婚したのは俺が一番早かったんだけど、話題になったのは武藤(敬司)さん。やっぱり女性ファンの数が1番多かったからね。

武藤さんが人気絶頂の頃、新日本プロレスが香港で若手を主体とした興行をすることになって、それに付随する形で「ファンと行く香港ツアー」という企画をやったんだよ。

2泊3日で試合を見て、選手とファンとの懇親会もあるということでツアー参加者が150人くらい集まったんだけど、そのほとんどが女性で武藤さんのファン。

それなのに香港に着いたら、武藤さんが婚約したというニュースが報道されて、女性ファンはみんなショックを受けてお通夜状態。

武藤さんは空気を読まずに、打ち上げパーティーに婚約者本人を横に座らせてお披露目したりするものだから、ファンの子たちはみんなうつむいてしまって、それを俺とか(獣神サンダー・)ライガーで慰めたんだよ。

現在はリング上の選手を純粋に応援するスタイルが普通だけど、あの頃の女性ファンはみんな真剣で、憧れの選手と結婚することを本気で夢見ていた。そういう〝熱〟も、プロレスもメディアも元気だったからこそかもしれないけどね。

現在、テレビは「オールドメディア」なんていわれているけど、無料で手軽に見ることができるのは、ものすごい影響力があるということを再認識するべきなんじゃないかな。

「週刊実話」4月16日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)
1963年シアトル生まれ。84年に新日本プロレス入団。「nWo JAPAN」を率いるなど〝黒のカリスマ〟として活躍し、2010年に退団。現在はプロレス関係の他に、テレビやイベントに出演するタレント活動、「救急救命」「地域防災」などの啓発活動にも力を入れる。
配信元: 週刊実話WEB

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