記録更新を目前にして、いったい何が起きたのか。
阪神・才木浩人が4月7日のヤクルト戦(甲子園)で、1試合16三振を奪うセ・リーグタイ記録を達成。ところがこれに、とんだオチがついてしまったのである。
初回からテンポよく三振を奪う好投で、3回までパーフェクト投球。4回に初安打を許した後、先制されたが、味方打線の援護に恵まれて終始、優位な状況で試合を運んだ。
序盤から持ち味である直球が走る。変化球がやや決まらない場面はあったものの、走者を背負っても大崩れするような雰囲気は感じられず。
8回二死でサンタナを見逃し三振に封じると、これで16奪三振。球団OBの江夏豊ら、過去8人が達成している記録に並んだ。
ところが9回に藤川球児監督がマウンドに送ったのは才木ではなく、湯浅京己。この時点で6点リードだったからか、と思われたが、あとひとつ三振を取れば、セ・リーグ新記録。それをフイにしてしまった。
まず、才木の弁はこうだ。お立ち台で記録について聞かれると、
「知らなかったです」
花束を渡されても「ナニ?」と思ったというのだ。
本来なら和田豊ヘッドコーチが言うべきものを…
一方の藤川監督はというと、自身の「ミス」を認めた上で、
「それはもう反省ですね。僕が(記録を)知らなかったというか、9回投げてもよかったかなというところは、本当に才木に申し訳ないなと思います」
これに球団関係者は首をかしげるのだ。
「誰も気付かない、なんてことはありえない。ただ、ベンチワークとして指揮官にいろいろ進言できる首脳陣がいない、ということが露呈しましたね。本来なら和田豊ヘッドコーチが話すと思うのですが…。開幕カードで自軍の選手が死球を当てられているにもかかわらず、ベンチから出てくるのが遅いとか。何をやってるんでしょうかね」
チームの調子がよければ、こうしたことは目立たないが、ちょっとした綻びが大ゴトになりかねない。要注意だ。

