ドジャースの大谷翔平は今季、3年ぶりとなる完全二刀流で試合に臨んでいる。投打に獅子奮迅の働きで、驚くべき数字を残すことが期待されるが、野球解説者・江川卓氏の見方はちょっと違うようだ。
江川氏がYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉4月7日の動画で展開した持論を聞こう。
まずは投手としての評価だ。
「来てるボールは悪くないっていうより、いい感じなんじゃないかと思います。来てるボールは。ただ僕はね、投げ方がね、なんていうんだろう…投げた後のフィニッシュの仕方が少し前のめりになって流れるので、踏ん張れてないかなって。(無失点好投した4月1日のガーディアンズ戦は)雨天により)下(マウンド)が悪いわりにはいピッチングをしたんですけど…」
なにやら歯切れが悪い江川氏だが、その理由は打者としての大谷のプレーにあった。
「で、いちばん気になったのは、ピッチャーやって、バッターで立って、ショートゴロの時にファーストまで全力疾走しなかったんですよ。ゆっくり走ったのは珍しいんですね。体の中に疲労感を初めて感じ始めてるんじゃないかな。彼は内野ゴロだと普通に走りますから、今までの全部見てて。それが、初めて抜いて走ったんでね」
これまでは「打撃中心に投手として10勝」を目指したけど…
あの大谷が、プロ野球選手の基本である全力疾走を怠ったというのである。これには「狙い」があるのだと、江川氏は指摘するのだ。
「僕の感覚では今年、ピッチャーの勝ち星を増やそうと思ってるんじゃないかな。バッティングを中心にやって、ピッチャーとして10勝ぐらいという目指し方だったんだと思いますけど、今年は15勝ぐらい挙げたいって意識があるんじゃないかな」
すなわち、投手としての勝ち星を優先するための、二刀流時の「脱・全力疾走」だというのだが、大谷がメジャーで15勝を挙げたのは、エンゼルス時代の2022年。この年は34本塁打、7盗塁で、前年の46本塁打、26盗塁と比べれば、打力と走力の面では低下している。
江川氏の洞察力に、当の大谷は「その通り」と頷くのかどうか…。
(所ひで/ユーチューブライター)

