中央競馬界では3月3日付で7名の調教師が引退したが、それに伴い各調教師の管理馬が転厩することになった。その転厩馬の数がダントツに多かったのが、国枝栄調教師の51頭。美浦だけでなく、池添学、四位洋文、橋田宜長といった栗東の厩舎にも転厩馬がいて、さすがと思わせた。
そして美浦・宮田敬介厩舎に転厩したステレンボッシュ(牝5)のように、さっそく3月7日の中山牝馬ステークス(GⅢ)を走った馬もいる。結果は7着に終わったが、57.5キロのトップハンデと転厩初戦だったことを思えば、致し方ないだろう。
昨年の大阪杯以降、不振から抜け出せないが、関係者はまだ終わったと思っていない。放牧に出されたので、その成果を見守りたい。
その宮田厩舎には、あのフォーエバーヤングの半妹ダーリングハースト(牝3)と、名牝アーモンドアイの初仔アロンズロッド(牡4)も転厩してきて、競馬ファンの間で話題となった。
この2頭は今週の阪神に出走する。アロンズロッドが土曜9Rの明石特別(4歳以上2勝クラス、芝2400メートル)で、ダーリングハーストは日曜9Rの忘れな草賞(3歳牝馬オープン、芝2000メートル)。騎乗するのはルメールだ。
大一番の阪神牝馬Sと桜花賞に向けて…
アロンズロッドは初の遠征競馬となるが、美浦で1週前追い切りを済ませた後は、栗東に入って調整されてきた。出走態勢が万全である上に、この距離では1着・1着・2着・3着と、全て馬券に絡んでいる。出走頭数が8頭なので、レースがまぎれることもないだろう。ここはしっかり勝って、上を目指していきたいところだ。
ダーリングハーストは、オークスの出走権を懸けての出走。こちらは14頭の出走予定馬の中に重賞好走組がいて厳しい戦いになりそうだが、この馬の素質の高さに懸けてみたくなる。
8カ月ぶりの未勝利戦を、プラス30キロの馬体で勝利したレース内容は圧巻だった。休み明けを使って、調教での走りがシャープになっている。手前を替える際にスムーズさを欠く面があるようだが、そこはルメールの腕でクリアしてもらおう。
ルメールにとっては、ドリームコア(牝3)で3度目の桜花賞制覇を果たすことと、エンブロイダリー(牝4)を土曜の阪神牝馬S(GⅡ)で勝たせることが、今週の大きな目標となる。そのためにはアロンズロッドとダーリングハーストで勝って、気分良く臨みたいところ。気合の入った、抜かりない騎乗が見られるか。
では、グッドラック!
(兜志郎/競馬ライター)

