
マンガ「『好き』を否定したいわけじゃない。でも、子供に『まだ早い』ってどう伝える?」のカット(蟹乃まよさん提供)
【マンガ本編】娘「髪染めたい」←どう答えれば… 共感殺到する、親の葛藤とは?
髪を染めることを「否定」したいわけではない
親の思い悩む様子を描いたマンガ「『好き』を否定したいわけじゃない。でも、子供に『まだ早い』ってどう伝える?」が、Xで話題となっています。小学生の娘が、TVに出ていた髪を染めている子たちを観て、「私も髪の毛を染めたい!」といい出しました。母はそれを聞いて……という内容で、親視点の悩みに読者からは共感の声があがっています。
このマンガを描いたのは、漫画家の蟹乃まよさん(@kaninomayo)です。XやInstagramでマンガを発表しています。これまでに『娘が23歳年上の彼氏を連れてきました』(KADOKAWA)などの作品を手がけました。蟹乃まよさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーー娘さんが「髪を染めたい」といったとき、率直にどのように思いましたか?
内心は「え、早っ」です。「こんなきれいな黒髪なのにもったいない~」と少しショックでした。
でも同時に、私がいま小学生だったら同じだったかもしれないな、と思いました。また、高校生になって初めて髪を染めたとき、母親に「えー! 染めたの!?」と驚かれたことを思い出しました。
ーー「まだ早い」という言葉を使わなかったのは、どのような理由からでしょうか?
「まだ早いかどうか」は、私の主観でしかないと思ったからです。また、このときの娘の発言自体は、ほんの軽い気持ちでいったものだと感じました。
ただ、染髪の影響を理解したうえで発言している子であっても、年齢だけで一概に「早い」と決めつけるのは違うのではないか……とも思っています。
ーー実際に娘さんと髪を染めることについて、何か話しましたか?
本作はフィクションなのですが、私が実際に娘に聞かれた際は「小学校の先生に、髪染めていいか聞いてみよっか」と答えました。娘自身は「へー」という感じで、とてもあっさりしていました。その後は「高校に行くと髪を染められる学校もあるよ」と話したり、「ママは染めてた?」と聞かれたりしました。
ーー子供の「好き」を止めるとき、特に気を付けていることは何ですか?
基本的に「好き」を止めることはしていません。人に迷惑をかけたり誰かを傷付けたりすることでなければ、自由にすればいいかと思っています。リスクがあると感じたときは、その理由や背景をしっかりと伝えて話し合うようにしています。
ーーマンガを描くときに気を付けていることはありますか?
「悪人を描かない」ということです。染髪に関しても、私自身の選択肢にないというだけで、それ自体が悪いことだとは思っていません。人それぞれ違う価値観や考え方があるなかで、一方的に「悪」と決めつけることが1番良くないと思うので。
ーー今回の作品について、どのような意見が寄せられていますか?
この作品について大きな反響があったわけではありませんが、露出のある子供服を題材にした作品には、「安全を確保したうえで着させたい」「親が一方的に線引きさせるべきではない」など、「子供の自由を尊重したい」という声を多くいただき、なんだかうれしくなりました。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
SNSなどで髪を染めている小学生を目にする機会が増え、「小学生が染めるのはありなのか?」という自分のなかのもやもやを共有したいという思いから描きました。「自分の価値観は古いのかも」と、少し悩んでいました。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
最初は小学生の頃です。当時は好きなマンガを模写したりしていました。高校受験をきっかけに描くことから離れてしまいましたが、第1子の育休中に改めてマンガを描き始めました。そこから5年、初めての単行本も出すことができ、うれしい限りです。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
これからも、親ならではの育児に対する「もやもや」を描いていきたいです。解決する・しないではなく、共有することで私自身も少し気持ちが整理でき、読者の方にも「分かる~」と共感していただけたら幸いです。
