本サイトは4月9日に〈イスラエル「レバノン大空爆」でアッという間に「停戦交渉」ブチ壊し!怒りのイランが「ホルムズ海峡を再封鎖」「原油パイプライン破壊」〉と題する記事を公開。イスラエルによる「停戦合意破り」の大規模空爆に対して、イランの革命防衛隊がホルムズ海峡(ペルシャ湾)の再封鎖に乗り出すとともに、サウジアラビアの「原油パイプライン」を攻撃、破壊したことを速報で伝えた。
その後、ホルムズ海峡は停戦合意前を上回る、完全封鎖に近い状況に陥っているが、サウジアラビアの原油パイプラインへの報復攻撃についても、詳しい状況が明らかになりつつある。
中東情勢に詳しい国際軍事アナリストが明かす。
「標的とされたのはサウジアラビア東部のアブカイク油田と、西側の紅海に面するヤンブー港を結ぶ、全長1200キロの東西パイプライン。サウジアラビアの国営石油会社『サウジアラムコ』の関係筋によれば、ドローン(自爆型無人機)による攻撃は4月8日午後1時(現地時間)に行われ、東西パイプラインに付設されているポンプ場が被害を受けたということです。関係筋は『攻撃による損傷は限定的で、パイプラインは稼働している』としていますが、被害の詳細はハッキリしていません」
ドローン攻撃で人工衛星の画像には「立ち上る黒煙」がくっきりと
そこへ飛び込んできたのが、新たな衝撃情報である。東西パイプラインのポンプ場に加え、アブカイクにある世界最大の「原油精製施設」が攻撃を受けたというのだ。
アメリカのCNNによれば、原油精製施設に対するドローン攻撃が行われたのは、東西パイプラインのポンプ場攻撃に先立つ、4月8日午前10時。CNNが公開した欧州宇宙機関(ESA)提供の人工衛星画像には、サウジアラムコの原油精製施設から「厚い黒煙」が立ち上る様子が鮮明に映し出されている。
国際軍事アナリストが続ける。
「攻撃を受けたアブカイクの原油精製施設は、世界最大の原油安定化プラントとして知られています。サウジアラムコはこのプラントでサワー原油(硫黄分の多い原油)をスマート原油(硫黄分の少ない原油)に精製し、東西パイプラインを通じて紅海側にあるヤンブー港などに精製原油を送り込んでいる。サウジアラムコは目下、被害の程度を調査していますが、CNNの映像からは被害の甚大さが伝わってきます」
サウジアラビアの東西パイプラインとヤンブー港を経由する「紅海ルート」は、高市内閣が「代替原油調達ルート」として目論む生命線。その生命線にあたる紅海ルートが「途絶の危機」に直面しているのだ。
(石森巌/ジャーナリスト)

