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日本代表の底上げにもひと役買うSTVV。ベルギーの優勝プレーオフで苦しい連敗スタートも、彼らはサッカーの域を超えた共感を生んでいる【現地発】

日本代表の底上げにもひと役買うSTVV。ベルギーの優勝プレーオフで苦しい連敗スタートも、彼らはサッカーの域を超えた共感を生んでいる【現地発】


 16年ぶりのプレーオフ1(レギュラーリーグ上位6チームによる優勝決定プレーオフ)進出に沸くシント=トロイデン(以下STVV)。しかし初戦は昨季王者のユニオン・サン=ジロワーズに0-1、続く4月11日のクラブ・ブルージュ戦は1-2で惜敗し、連敗スタートとなった。

 クラブ・ブルージュ相手にMF伊藤諒太郎が入れた22分の先制ゴールは、今季のSTVVの魅力が詰まったもの。左サイドをSB畑大雅とMFイリアス・セバウイが崩し、そこから中央を4人の選手が絡んでワンタッチのショートパスで突破し、最後は伊藤がドリブルシュートを決めた。

「うまく左サイドから中にボールが入った。その時、自分が前向きで受けられると思った。思ったよりうまく抜け出せて、あとは冷静に流し込むだけでした」(伊藤)

 トリッキーなヒールキックで伊藤にアシストしたFW後藤啓介は「(STVVにとっては)たまに出る、バルサのような崩しでした。(山本)理仁くんからのパスは『自分へのパスではない。後ろに誰かいる』と思ったのでヒールで流しました。完璧な形でした」と、ティキ・タカの攻撃を振り返った。
 
 しかし、後半立ち上がりの48分、上手の手から水が漏れ、DF谷口彰悟の痛恨のパスミス。これを拾ったMFフーゴ・フェトレセンがGK小久保玲央ブライアンとの1対1を冷静に沈めた。

「相手がより分かりやすくマンツーマンでやってきてちょっとチームがバタバタしていたので、『ボールを落ち着かせたい』という思いがありました。でも、(相手の)勢いだったり自分たちの状況を考えた時に、『やっぱりセーフティな処理が大事だった』と今は考えています。あの瞬間は迷いが生じたというか」(谷口)

 80分にはPKからクラブ・ブルージュに勝ち越し点を許したSTVVは、最後まで相手ゴールに襲いかかったが、終盤、後藤が迎えたビッグチャンスもゴールの枠を捉え切れず、無念のタイムアップの笛が鳴った。センターサークルでハドルを組み、ワウター・フランケン監督が熱くチームを労う。その輪から少し外れて伊藤は天を仰いだり、俯いたりしていた。“なんだか納得いかないな”。そんな背番号13の想いが熱く観客席に伝わってきた。86分にベンチに退いた伊藤は正直に語る。

「自分があと10分プレー(この試合の後半アディショナルタイムは7分間)すれば何か違いを見せられたし、スコアを動かせる自信が今日あったので」(伊藤)
 レギュラーシーズンを3位で終えた今季のSTVVはベルギーリーグのサプライズ。そのこともあって、ポゼッション型のチームで知られるヘンクを含め多くのチームが自陣でブロックを敷いてきたり、ロングボールを多用してきたり、小気味いいパスワークを武器にするSTVVへの対抗策を施してきている。そのためか、最近のSTVVは得点力が下がり、勝点の積み重ねも停滞気味だ。しかし、クラブ・ブルージュ戦のSTVVは「たまに出るバルサのような崩し」を交えて多くのチャンスを作っていた。

「クラブ・ブルージュがSTVVを対策して前からマンツーマンでハメに来て少し苦労したけれど、それでも点を取れるチャンスはありました。前半は特に自分たちがゲームをコントロールできたと思います。(中略)サイドの選手が中に入ってきて、ワンタッチ、ツータッチでテンポを動かせれば、ブルージュ相手でも崩せるなという手応えはありました」(伊藤)

「今日も崩しのところは本当に連動していたし、個々の考えやアイデアがチームとして繋がってきたので、そこは自信を持っていいと思う。次に繋がると思っています」(谷口)

「今シーズン、CL(チャンピオンズリーグ。クラブ・ブルージュは決勝トーナメント進出決定POでアトレティコ・マドリー相手に敗退)に出ていたクラブ・ブルージュ相手にこれだけの内容でやれたことは収穫です。リーグ戦の前期では圧倒されました(0-2。後期は3-2で勝利)が、試合を重ねるにつれて、どの相手に対してもこれだけできるようになってきました。プレーオフのユニオン戦も、自分たちが決めるところで決めていれば普通に勝っていたはずです。あとは本当に、ボックス内でのクオリティの問題になってくると思います」(後藤)
 
 STVVはレギュラーシーズン終盤から強豪チームとの試合が続いていた。さらにプレーオフ1に入って「毎試合がビッグゲーム」と言われるほど試合の過酷さは増していく。この中で今、彼らは思ったような成績を残せず踏ん張りどころを迎えている。プレーオフ1の舞台で、もがきながら苦しみ、それでも相手の対策を上回るような攻撃を披露するSTVVは、日本代表の底上げにひと役買っているのではないだろうか。STVVの主将、谷口が答える。

「おっしゃる通りです。これだけ日本人が多く、日本企業がオーナーのクラブがベルギーのトップレベル“プレーオフ1”で戦えているのは、代表だけでなく日本サッカー界にとっても間違いなく大きな一歩になっている—そう自覚しています。ここでしっかり成績を残すことができれば、日本人に対する目線も変わってくると思うので、その責任を十分理解した上で戦っているつもりです」(谷口)

 STVVの首脳陣によると、欧州大手複数メディア、欧州でビジネスを展開している日本企業を中心に同クラブに対する注目度がどんどん増していっているという。「ここから世界へ」を旗印にするSTVVがプレーオフ1で苦しみながら奮闘する姿には、サッカーの域を超えた共感が生まれている。

取材・文●中田 徹
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配信元: SOCCER DIGEST Web

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