昨年7月に開催されたテニス四大大会「ウインブルドン」を最後に現役を引退した男子テニス元世界ランキング9位のファビオ・フォニーニ氏(イタリア/38歳)が、母国紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューに回答。その中で現代の男子ツアーについて言及し、ヤニック・シナー(イタリア/現世界ランキング1位)とカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)の2強に対抗できる“3人目の選手”は現状存在しないと断言した。
フォニーニ氏がアルカラスとシナー以外に期待を寄せているのが、昨年3月の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)で四大大会に次ぐマスターズ1000初優勝を達成し、世界ランキングでもキャリアハイの4位を記録した24歳のジャック・ドレイパー(イギリス/現25位)だ。
彼は昨年後半、左腕の負傷による長期離脱を余儀なくされたが、今年2月の男子国別対抗戦「デビスカップ・ファイナル予選1回戦」でカムバック。直後にツアー復帰戦として臨んだ「ドバイ選手権」(ATP500)ではカンタン・アリス(フランス/現89位)との1回戦を制して約半年ぶりの白星を挙げた。ディフェンディングチャンピオンとして参戦した先月の「BNPパリバ・オープン」でもタイトル防衛こそならなかったもののベスト8に進出し、ブランク明けから間もない中で好パフォーマンスを見せている。
しかし元トップ10プレーヤーでツアー9勝を挙げたフォニーニ氏はドレイパーを含め、「アルカラスとシナーに次ぐ3人目の選手は今のところ存在しない」と発言。その上で次のように持論を展開した。
「(アレクサンダー・)ズベレフ(ドイツ)は今も世界3位にいる上に、長い間トップレベルのプレーを見せているが、今はシナーとアルカラス相手にはほとんど負けている。ドレイパーも個人的には好きな選手だが、彼が以前のレベルに戻れるかはわからない。2強に対抗するには、シーズン全体を通して非常に高い安定性と結果が必要になる。1大会なら彼らも負けることはあるが、1年を通して考えるとあの2人が圧倒的に強い」
さらにフォニーニ氏は今年1月の全豪オープン準々決勝を右足の負傷により途中棄権して以降、苦しい状況が続く同郷の後輩ロレンツォ・ムゼッティ(現9位)にも触れつつこう続ける。「彼が5位に到達したのは偶然ではないと思うし、称賛に値する。ただオーストラリアでケガをしてからはリズムを取り戻せていないように感じる」
シナーとアルカラスは昨季、最高峰の四大大会決勝で3度にわたり対戦。さらに直近の四大大会9大会ではこの2人のどちらかが優勝を飾っている。それを踏まえると、両者が頭一つ抜けているというフォニーニ氏の見解には納得がいく。一方で男子ツアーのさらなる活性化には、“3人目の選手”の出現も不可欠だろう。
文●中村光佑
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