阿部巨人に誕生した「金曜日の男」が、球団史を塗り替える…かもしれない。ルーキーにして開幕投手を担った竹丸和幸のことだ。
4月10日のヤクルト戦(東京ドーム)で今季3度目の先発登板。プロワーストとなる8安打を浴びながらも、6回途中1失点。早くも2勝目を挙げた。
新人離れしたマウントさばきの評価はうなぎのぼりで、球団OBからは、
「このままの投球を続ければ、2ケタ勝利は堅い。そうなれば2022年の大勢、2024年の船迫大雅に続く新人王だろう」
との声が出ている。
過去、巨人は12球団随一の21人もの新人王を輩出し、そのうち15人が投手だ。しかし、左腕は1978年の角盈男と、2008年の山口鉄也(現2軍投手チーフコーチ)の2人しかいない。いずれも中継ぎ、抑えの投手だ。スポーツ紙プロ野球担当デスクは、次のように期待を寄せる。
「伝統的に巨人のエースと呼ばれてきた投手は、右がほとんどですからね。生え抜きで、しかも入団1年目のルーキー左腕が新人王を獲れば、画期的なこととなります」
英語にするとあの写真週刊誌を…
毎週金曜日の登板が続いていることから「金曜日の男」と呼ばれ始めているが、実は笑えない話もある。スポーツ紙遊軍記者は、
「金曜日の男を英語にすると『フライデー男』。あの写真週刊誌を彷彿させますね。さすがにそんなキャッチコピーをつけたら気の毒ですし(笑)。最近、落語家の春風亭一之輔が『竹丸ちゃん』と自らのラジオ番組で呼んでいますが、さすがにそんな呼び方もどうかと…」
かつてのV9時代は背番号21を背負ったサウスポーの高橋一三が、堀内恒夫と並ぶチームの両輪だった。それだけに、オールドファンには背番号21の左腕エース復活は懐かしい限り。このまま球団初となる、左腕先発投手の新人王へと突っ走ってほしいものだ。
(阿部勝彦)

