テレビ界の敗北。そんな言葉がささやかれる中、唯一、ほくそ笑んでいるのが日本テレビだ。
「一見すると、他局と同じ“敗者”に見えるが、局内の士気は非常に高かった。放映権に関しては一部の幹部から『取らなくて正解だった』なんて声も飛び交っていたそうです」(事情通)
その理由は至極明快。日テレは、巨額放映権料という“爆弾”を抱える道を選ばず、『Netflix』と組んで制作を請け負う選択肢を取ったからだ。
「放映権のリスクは負わず、制作費として10億円以上のキャッシュを得ることができたわけです」(同・事情通)
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日テレが手にした“金の人脈”と大谷翔平との関係修復
現在のWBC放映権は、民放が気軽に獲得できるコンテンツではなくなっている。
スポンサーが簡単に集まる時代は終わり、大金を積んで権利を取っても、最後に残るのは巨額赤字。そんな最悪シナリオすら現実味を帯びている。そうした危機的状況の中、日テレが最後に切ったカードが、世間から「外資配信の下請け」「民放のプライドを売った」と揶揄されながらも請け負ったWBC中継業務だった。
もっとも、日テレ関係者が一番色めき立っているのが、WBC中継業務で得た“金の人脈”だった。
「WBCの実績は、そのまま営業資料になる。野球中継の技術や演出、現場運営など、70年にわたり積み上げた日テレのノウハウを世界に見せつけた価値は大きい。すでに米ハリウッドやヨーロッパから仕事のオファーが舞い込んでいる」(日テレ関係者)
世界へのアピールもさることながら、同局にとって最大の収穫は他にあった。
「何よりも大きかったのが大谷との距離間。日テレは専属チームを編成し、真美子夫人ともども信頼を得ることができた。民放初の特番出演に向けて調整を行っている」(同・日テレ関係者)
今のテレビ界にとって大谷選手は、視聴率が取れる“歩く広告塔”だ。
「大谷選手をキャスティングできれば、多くのナショナルクライアントが殺到する。いまだに100社以上の一部上場企業がオファーを送り、順番待ちをしている。日テレがこうしたスポンサーに対し、橋渡しができれば大きなメリットになる」(広告代理店幹部)
そもそも、日テレといえば2年前に米ロサンゼルスに購入した豪邸報道を巡って出禁を命じられるなど、暗い過去があった。
「だが、それらも今回の中継を通じ払拭できた。WBCは大谷選手との関係を修復させる場を提供してくれたんです」(前出・事情通)
負けるが勝ち。
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