しかし、「具体的にどういった働きがあるのかはピンとこない」という方も多いのではないでしょうか?
実は、乳酸菌はヘルスケア・スキンケアには欠かせない存在で、女性にとって嬉しい効果がたくさんあります。
今回は、乳酸菌の働きと、日常的にとり入れやすい摂取方法について、あんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに解説いただきます。
女性のからだを支える乳酸菌の働き

人間の腸内には約1000種類の細菌が約100兆~1000兆個棲みついているといわれています。
これは「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」または「腸内フローラ」と呼ばれ、健康にも深く関わっているのです。
そのなかでも乳酸菌は善玉菌にあたり、健康や美容に大きな影響を与えます。
たとえば、女性のデリケートゾーンにはラクトバチルス属という乳酸菌が生息していて、膣内を酸性に保つことで外部からの菌の侵入を防いでいます。
そして、腸内環境と女性ホルモンのつながりも重要です。
たとえば、女性ホルモンのエストロゲンの代謝も、腸内細菌のバランスが整っていることで正常に行われます。
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンで、丸みのあるからだを作り、ツヤや張りのある肌を保つうえでも欠かせません。
乳酸菌がかなえるWケア

ここからは、乳酸菌がもたらす「ヘルスケア」「スキンケア」の両面のメリットについて見ていきましょう。
ヘルスケア
乳酸菌は、からだの内側から健康をサポートします。たとえば、腸内環境を改善することで、便秘や下痢などの予防改善効果が期待できます。
善玉菌が増えることで、有害な悪玉菌が抑制され、おなかの調子も安定。
腸にはからだ全体の約7割の免疫細胞が集まっていて、腸内環境を整えることで免疫力が高まり、アレルギー症状などの軽減も期待できます。
スキンケア
乳酸菌には抗酸化作用があり、紫外線による肌の酸化ダメージを和らげ、シミやくすみの原因にアプローチします。また、乳酸菌には肌のみずみずしさを保つセラミドの生成をサポートする働きがあり、乾燥を防いで潤いをもたらす効果も。
さらに、表皮ブドウ球菌(通称「美肌菌」)の働きを、乳酸菌が作る乳酸やペプチドが支え、外部刺激から守ってくれるので、乳酸菌は潤いのある肌作りに役立ちます。
