天国から地獄。
あまりの運命の急変に、本人も戸惑っているに違いない。
近畿から北陸、関東近辺を回る大相撲の春巡業が始まっている。
春場所で途中休場に追い込まれた横綱大の里(25)も最初から参加し、どこの会場も大盛況。
その中から注目の力士、大関安青錦(22)が途中、というよりもスタートしてわずか3日目に姿を消した。
体調不良を訴えリタイアし、帰京してしまったのだ。
高田川巡業部長(元関脇安芸乃島)は「ケガで(東京に)帰りました」とだけ話し、故障個所は明らかにしなかったが、2日後に左足の小指の付け根近くの「左第5趾基節骨骨折」であることが発表された。
春場所中に痛めたという。
その春場所、安青錦は大関2場所通過という史上最速の横綱昇進に挑んだが、綱取りどころか、千秋楽にこれまで負けたことがなかった横綱豊昇龍に投げ飛ばされて8敗目を喫し、序ノ口からの連続勝ち越し記録が14でストップ。
一転して夏場所は大関かど番に追い込まれてしまった。
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正念場の夏場所
唇を噛んで引き上げてきた千秋楽の支度部屋で「悔しい」と安青錦は下を向き、「敗因? それが分かっていたら勝っていた。
今までしたことがない経験をしたので、さらに強くなって、2度とこういうことがないようにしたい」と誓った。
入門以来、初めて挫折を味わったウクライナ出身の大関に、「来場所までにしっかり稽古してきてほしい」と八角理事長は奮起を促したが、今回の骨折の追い打ちで、それも厳しい状況に。
攻略法露呈と「かど番」のプレッシャー
「足の指というのは意外に厄介。相撲を取る上で、攻めるにしても、守るにしても、力が入る部分ですからね。様子を見て途中から巡業に再合流することもあり得る、ということですが、猛稽古を積む、というところまではいかないでしょう。攻略法もだいぶ研究されてきている。来場所も同じような厳しい状況は続くでしょう」(協会関係者)
これまでの最短命大関記録は御嶽海の4場所。
連続負け越しになると、これを更新することになる。
果たして、安青錦はこの未体験の苦境をどう乗り切るのか。
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