現地時間4月12日(日本時間13日)、NBAの2025-26レギュラーシーズンが終了し、プレーオフのファーストラウンドの組み合わせがいくつか決定した。
イースタン・カンファレンス3位の53勝29敗(勝率64.6%)で終えたニューヨーク・ニックスは、46勝36敗(勝率56.1%)で6位のアトランタ・ホークスと18日から対戦する。
4年連続出場のニックスに対し、ホークスは3年ぶりの大舞台。両チームは2021年のプレーオフ1回戦で対決し、第5シードのホークスが第4シードのニックスを4勝1敗で下してアップセットしたが、当時ローテーション入りしていたメンバーのうち、今も残っているのはオニエカ・オコング(ホークス)のみとなっている。
今季の直接対決はニックスの2勝1敗。ホークスの2敗はいずれも3点差と僅差だったとはいえ、プレーオフにおける経験値ではニックスに分があることは間違いない。
ニックスの得点源かつプレーメーカーのジェイレン・ブランソンは、今季の直接対決で平均29.3点、7.7アシストと、シーズン全体の26.0点、6.8アシストを上回る。ホークスの守備巧者ダイソン・ダニエルズに対しても、フィールドゴール成功率48.4%の計35得点、10アシストと悪くない数字を残している。
ただ、12日にソーシャルメディアへ公開されたポッドキャスト番組『No Fouls Given』で、ホスト役を務めるポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)は、ニックスへ懐疑的な意見を口にしていた。
「ニューヨーク・ニックスがファイナルへ進出するためには、ジェイレン・ブランソンより優れた選手を見つける必要がある。チームのベストプレーヤーが188cmじゃダメだ。
優勝チームでベストプレーヤーが188cm以下だったチームを挙げてみろよ。ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)だけだぞ。ベストプレーヤーが188cmだと、優勝するのは難しいだろう。歴史を振り返っても、ベストプレーヤーが188cmか191cmだったチームは2チームしかない」 ウォリアーズは、188cmのカリーを中心とした布陣で2015年から22年にかけて4度のリーグ制覇を達成。3ポイントでリーグのトレンドを変え、“ゲームチェンジャー”(変革者)と呼ばれるスーパースターの影響力は計り知れないが、この期間にはクレイ・トンプソン(現ダラス・マーベリックス)や現在も在籍中のドレイモンド・グリーン、2017年と18年に連覇を成し遂げた際にはケビン・デュラント(現ヒューストン・ロケッツ)と、カリー以外にも役者が揃っていたことは見逃せない。
ではニックスはどうか。チームは過去3年間のプレーオフではいずれも1回戦を突破。昨年は2000年以来初のカンファレンス・ファイナルまで勝ち上がり、ブランソンは平均29.4点、7.0アシストにフィールドゴール成功率46.1%、3ポイント成功率35.8%(平均2.7本成功)と、見事な働きを見せていた。
試合時間残り5分で5点差以内の“クラッチゲーム”でも、ブランソンは出場16チームで最多の平均5.1点を叩き出すなど、勝負強さも備えている。
また、ニックスには今季平均20.1点、11.9リバウンド、3.0アシストを残したビッグマンのカール・アンソニー・タウンズがいる点も心強い。その周囲をOG・アヌノビーやミケル・ブリッジズ、ジョシュ・ハートら強力な布陣が支えているのだから、一概にブランソン頼みのチームとも言えないだろう。
確かに、188cm以下のガードがトップスコアラーを務めるチームがチャンピオンシップを勝ち獲ることは並大抵のことではない。それでも、ブランソンの爆発力と勝負強さはNBAでも有数だけに、ニックスがどこまで勝ち進むことができるか注目していきたい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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