即答の違和感
最近、彼の行動に引っかかることが増えていました。週末にひとりで出かけることが多くなったし、スマホを触る時間も明らかに長い。画面をさっと伏せる仕草も何度か見ました。考えすぎだと思いたかったけれど、ある夜とうとう我慢できなくなって送りました。「スマホ見せて」。「いいよ」。あまりの速さに、逆にスマホを持つ手がこわばりました。普通、少しは動揺しませんか。考える時間もなく「いいよ」って。やましいことがないなら堂々とできるのは当然かもしれない。でもこの堂々さは、なんというか、堂々としすぎていて怖い。
自信満々の「だからいいって」
翌日、彼の家に行きました。「本当に見ていいの?」と確認すると、彼はソファに座ったまま「だからいいって」とスマホを差し出しました。ロックも解除済み。画面を見つめる私の横で、彼はテレビのリモコンに手を伸ばしています。緊張しているのは私だけです。チャットの一覧を開きました。一番上に表示されていたのは私とのやりとり。他に怪しい名前はありません。友人、職場のグループチャット、家族。ごく普通のラインナップです。拍子抜けしながらも、ここまで来たら最後まで確認しようと、指はそのまま画面をスクロールしていきました。
