
歌詞の「身長体重」があまりにも有名に? 画像は「超電磁ロボ コン・バトラーV VOL.1 DVD」(東映)
【画像】「えっ」「こんなのあったのか」これが幻(?)の、「黒いコン・バトラー」です(3枚)
「体重と身長」が有名になったなワケ
「身長57メートル、体重550トン」という歌詞から、もっとも身長と体重が有名な巨大ロボとして知られるのが、「コン・バトラーV」です。それゆえに後の作品でオマージュされることも多々ありました。
実際に、このコン・バトラーVのスペックはさまざまなジャンルでオマージュされています。ゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズのラスボスとして知られる「ヴァルシオン」がそうでした(現在では設定が変更されています)。
巨大ロボ以外にも使われていることがあり、マンガ作品では『CYBORGじいちゃんG』の「ジジラ」、『武装錬金』の「破壊男爵(バスターバロン)」なども、身長57メートル、体重550トンでした。
このスペックが歌詞に出てくるエンディング曲「行け!コン・バトラーV」は、50年前の放送当時に見ていた世代には有名ですが、一般的にはオープニング曲「コン・バトラーVのテーマ」の方がなじみ深いかもしれません。ともに、水木一郎さんの持ち歌として有名でした。
もちろん、歌だけでなく本作『超電磁ロボ コン・バトラーV』は数ある巨大ロボのなかでも魅力的な作品です。それは、本作がロボットアニメのなかでエポックメイキングな作品だったからでしょう。
多くのロボットアニメ作品がひしめく1976年という時代のなか、『コン・バトラーV』が覇権作品となったのは、ターゲットである男児を虜(とりこ)にするギミックを秘めていたからです。

「超合金50周年記念バージョン」として、2024年に発売された「GX-50SP コン・バトラーV CHOGOKIN 50th ver.」(BANDAI SPIRITS) (C)東映
オモチャにおいても「特別な存在」だった?
『コン・バトラーV』が新しかった部分、それはオモチャで再現可能な「合体変形」にあります。それまでオモチャでこれを再現したものはありませんでした。
たとえば合体変形ロボの元祖「ゲッターロボ」は、二次元特有の方法で合体変形を再現していますが、これをオモチャで再現はできません。このゲッターロボのシステムを発展させたのがコン・バトラーVのオモチャを企画した「ポピー」(現在のバンダイ)でした。
ここで同年にスタートしたロボットアニメを見ていくと、本作の先鋭的な部分がわかるかもしれません。単純に合体変形では『大空魔竜ガイキング』、『マグネロボ ガ・キーン』が当てはまります。
しかし両作品とも身体をバラバラにしただけで、それぞれのパーツに意味はありません。この点、コン・バトラーVは「バトルジェット」をはじめとする「バトルマシン」各機にパイロットが搭乗し、それぞれが個性的な活躍をします。
『UFO戦士ダイアポロン』は3体のロボが合体するという、当時としては画期的なシステムでした。しかし合体する際に余剰パーツが出てしまい、作中でも「不要部分収納」という形にしています。
そうした点で、コン・バトラーVはオモチャでは余剰パーツは出ましたが、アニメ上では無理のない形で5体のマシンがひとつになる合体ロボとして完成しました。この部分が、当時の男児たちを夢中にさせた要因でしょう。
ちなみに合体可能だったコン・バトラーVですが、当初はロボット玩具の定番「超合金」として発売されたものではありません。飛行機や車といったミニカーなどのブランド「ポピニカ」で販売されました。
このポピニカで販売された5体のバトルマシンを合体させてコン・バトラーVにします。通常の超合金でもコン・バトラーVは販売されていましたが、頭部とパンチ発射のギミックがあるだけでした。当時は超合金ブランドで合体する商品がなかったのは、意外なところでしょう。
超合金は当時定価1,750円でしたが、ポピニカはセット価格で7,900円です。おそらく5台まとめて購入できたのは裕福な家庭の子供だけだったかもしれません(筆者はバラバラに買った記憶があります)。
もっとも番組終了後の1982年に、ひと回り小さいながらもポピニカとほぼ同じデザインでDX超合金「電磁合体コン・バトラーV」という商品が販売されました。これは異例のことで、メーカーにとってもコン・バトラーVがいかに特別な存在だったかがわかります。
作品自体の魅力は他にもたくさんありますが、単純に「男の子の憧れの存在」という点だけを取り上げても、コン・バトラーVという巨大ロボは特別な存在でした。それゆえに「身長57メートル、体重550トン」という歌詞は多くの人の脳裏に焼き付いたのかもしれません。
