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聖地のこけら落としで辛勝。「浸透してるとは全然言えない。まだまだ」と稲垣祥も厳しい表情。“ミシャ流”の体現に求められることは?

聖地のこけら落としで辛勝。「浸透してるとは全然言えない。まだまだ」と稲垣祥も厳しい表情。“ミシャ流”の体現に求められることは?


[J1百年構想リーグ第11節]名古屋 2(5PK4)2 福岡/4月19日/パロマ瑞穂スタジアム

 2020年シーズンを最後に、約5年間の改修期間に入っていた名古屋グランパスの“聖地”パロマ瑞穂スタジアム。そのリニューアルが終了し、こけら落としのゲームと位置づけられたのが、4月19日のJ1百年構想リーグ第11節・アビスパ福岡戦だった。

 特別な一戦に気合を入れて挑んだはずの名古屋だったが、前半は大苦戦。ペトロヴィッチ(ミシャ)監督が「私が(今年頭に)名古屋に来てから最もひどい前半だったと思います」と苦言を呈するほど、機能していなかった。それが碓井聖生と重見柾斗に献上した前半の2失点に色濃く表われていた。

 特に気になったのは、中盤がガラ空きになってしまったこと。2失点目のシーンを振り返ると、高嶺朋樹の縦パスを相手ボランチの奥野耕平にカットされ、見木友哉につながれた瞬間、広くスペースが空いていた。

 見木にボールを運ばれ、右に展開され、最終的に橋本悠の折り返しに見木が反応。その落としを重見が仕留めた。こういった中盤をフリーで使われるパターンが、この日の前半は繰り返されたのだ。
 
「相手は2ボランチで、こっちは4-1(後ろ4枚とボランチ1枚)で回していて、前は5枚が張ってるんで、変な奪われ方をすると、モリシ(森島司)が1枚になって、(稲垣)祥君や(藤井)陽也が掴みに行けず、ズルズルと運ばれてしまった。切り替えも失い方も含めて、前半はイージーなミスが多かった」と、シャドーで先発した和泉竜司は問題点を指摘した。

 ミシャ監督の求める丁寧なビルドアップがうまくできていなかったことも、ピンチを招いた一因かもしれない。

 指揮官は「パスをつないで前進していくという私の哲学がありますが、開始1分のゴールキック、もしくはファウルのシチュエーションで、全員を上げて長いボールを選択しました」とコメント。確かに前半はGKシュミット・ダニエルや最終ラインが長いボールを出すシーンが多かった。

 福岡はヘディングの競り合いに長けたDF陣が揃っているのだから、地上戦で勝負していった方が局面の打開がスムーズに行った可能性が高い。そういう判断が臨機応変にできていないところが、ともすれば指揮官にとって“志半ば”と映るのではないか。

 開始1分にロングフィードを選択したシュミットは「相手も研究してくるので、うまくいかない試合もある。そういうなかでどうやって形を変えていくかという臨機応変さが必要。一人ひとりがもっとアイデアを持ってやっていく必要があると思います」と発言。彼なりにゴールへの最適解を考えて選択したプレーだった様子だ。

 それでもつなぐことを求めるのがミシャ監督。そこに一丸となってトライし続け、結果を出すことが、今の名古屋に求められている。

「今日のような前半の戦いをしているようじゃ、(ミシャサッカーが)浸透してるとは全然言えないし、まだまだですね」と稲垣も厳しい表情を見せていた。新たな聖地のオープニングマッチという重圧を差し引いても、もう少し良い内容で戦えたはず。そこは選手たちも自覚しているだけに、今回の反省点を次に活かすしかない。

 厳しい前半の45分間を強いられながら、後半に巻き返して、浅野雄也と木村勇大のゴールで2-2に追いつき、最終的にPK戦で勝利を手にするところまで持っていったのは、彼らの底力のなせる業だ。
 
 途中出場した浅野、杉浦駿吾、小野雅史、森壮一朗といった面々がそれぞれに特長を出し、リズムを引き寄せたのは、名古屋の選手層の厚さを象徴していた。

「途中から出てくる選手たちも実力ある選手が揃っているし、誰がスタメンで出てもおかしくないクオリティの選手がたくさんいる」とPK戦で大仕事をしたシュミットも力を込めたが、ミシャ監督がフレッシュな人材を積極起用する度胸を持ち合わせている点も大きい。

 稲垣を後半から3バック右で使ったのも、指揮官の大胆さを物語っている。

「負けていたんで、プラス1で入っていって、攻撃の厚みを出して、数的優位を作ることを意識したし、どんどん前にというのを意識していました。自分の中ではどういう違いを出さなきゃいけないかという整理をつけながらやっていました」と稲垣は話す。守備のバランスを崩してでも強引に攻めに出るという考え方は、これまでの名古屋には薄かったところかもしれない。
 
 時にはリスクを冒しつつ、臨機応変かつ柔軟に戦うところも目下、名古屋の選手たちには求められている部分。“ミシャ流”を完全に体得するのは難しいだろうが、やりがいはあるはず。

 この百年構想リーグで優勝を目ざし続けるのは間違いないが、夏開幕の2026-27シーズンにより成熟した姿を見せ、躍進することが肝要だ。少し時間はかかるかもしれないが、良い面、悪い面の両方が出た福岡戦を今後の大きな糧にしてほしいものである。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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