
ローマの南側に位置するカステッリ・ロマーニ地方。
古代ローマ時代から神々の巡礼地があり、貴族の別荘地があり、ローマ郊外ながら昔から栄えてきた歴史があります。
もっとも標高が高いところに位置するロッカ・ディ・パーパには、「卵を使わないオムレツ」という不思議な郷土料理があります。
「フリッタータ」というイタリア料理の名前、通常は「オムレツ」と日本語で訳されますが、この町のフリッタータは卵が使われていません。
材料はジャガイモとラモラッチェという野草。
ラモラッチェは「セイヨウダイコン」という和名を持っています。
スーパーや青空市場でもほとんど目にすることがなく、野原に自生しているのが通常。春になると、ロッカ・ディ・パ―パの住民は籠を持って野草摘みに行きますが、ラモラッチェはそんな時に収穫します。
作り方はいたってシンプル。
茹でたジャガイモをマッシャーでつぶしておき、ラモラッチェを茹でて、オリーブオイルとニンニクで炒めておきます。
ジャガイモとラモラッチェを混ぜて、フライパンで焼くだけ。
ピリッと辛いラモラッチェとジャガイモの組み合わせは最高の美味で、ロッカ・ディ・パ―パでは栗祭りの屋台によく登場するほか、地元のレストランにも「隠れメニュー」として存在しています。
貧しかった時代の名残ともいえる郷土料理ですが、止まらなくなるおいしさ。
地元産のワインとマリアージュして楽しむ地元民が多いようです。

