阪神・早川太貴投手が10月6日に行われたフェニックス・リーグ初戦、韓国ハンファ戦(アイビー)で先発し、5回1安打無失点と好投した。
3回に1安打を許した以外は三者凡退に抑え、5回6奪三振、無四死球。自ら指揮を執る藤川球児監督の目の前でCSローテ入りをアピールした。
育成出身ルーキーの早川は7月に支配下昇格を勝ち取り、8月27日のDeNA戦で5回無失点でプロ初先発初勝利。9月19日の同カードでも6回無失点で無傷の2連勝をマークした。CSファイナルで対戦の可能性があるDeNAとの相性が良く、先発起用が注目されている。
この快投に虎党からは「これ育成3位やからな、マジでいいの獲れた」「変化球がキレてたし、無四球なのが素晴らしい」「CSだけじゃなく日本シリーズまで投げそうだな」など、絶賛されていたが、早川については阪神OBの赤星憲広氏が4日に更新された読売テレビの阪神応援YouTubeチャンネル「トラトラタイガース」で言及していた。
ポストシーズンの展望について語る中、シーズン後半に急上昇した早川に触れ、「独特なんですよ。タイミングが取りにくいと思うので、秘密兵器ですよね」ときっぱり。
しかし、DeNAがファイナルに来た場合、2勝しているとはいえ、すでに2回対戦しているので秘密兵器とは言えないとも指摘。その上で、「ただ、2回やって3回目絶対攻略するんだと言っても、そんな簡単な話じゃない。根本的に彼の投げ方はタイミングが取りづらい。タイミングが合わないピッチャーはずっと合わないです。真っ直ぐが良い投手に3回ぐらいやられたら4回目ぐらいには攻略できる。だけどタイミングというのはなかなか難しい」と早川の打ちづらさを説明した。
さらに「そこまでの球威はないけど、抑えられるというのはそこだと思う。たぶんDeNAも早川君が来たら嫌だなとは思っていると思う。もしかしたら村上・才木が来るより嫌だと思っているバッターはいるかもしれない」と対戦相手がDeNAでも十分期待できると語った。
赤星氏は現役時代、早川と似たタイミングを合わせづらかった投手として、杉内俊哉投手、和田毅投手を挙げていたが、早川がポストシーズンの秘密兵器として活躍できるのかどうか注目したい。
(鈴木十朗)

