
現代のイタリアには、古代ギリシアやローマの神話があちこちに点在しています。
運転中、偶然前にいた救急車にも、ギリシア神話ゆかりのシンボルが描かれていました。
杖に巻き付くヘビのデザインは、救急車に描かれる絵としてはちょっとグロテスク。
でも実はこのヘビ、世界保健機関(WHO)のシンボルにもなっています。
「アスクレピオスの杖」と呼ばれるこのデザイン、ギリシア神話の医療の神に由来します。
アスクレピオスは卓越した医療技術を持った神でした。しかし、死者をよみがえらせるほどの力を得たために、自然の秩序が乱されることを畏れたゼウスによって、へびつかい座の星になったとされています。
紀元前3世紀にローマで疫病が流行した際に、アスクレピオスへの崇拝が広がりました。
ヘビはアスクレピオスの聖獣で、杖に巻き付く姿で描かれます。
ギリシア神話に詳しくない私たちから見るとピンとこないのですが、ヨーロッパの人はアスクレピオスを見れば「医療関係の車両」と識別できるそうです。
ギリシア神話は、現在の日常生活にも浸透していることを示す事象です。
