「モダンで現代的なスタイルや手法、そしてヴィンテージならではの雰囲気やシンプルさなど、相反する二つの要素をミックスしたカスタムも違和感なくマッチするのがエボリューションの特徴じゃないかな」と語る「ハマンズ カスタム」の松本さん。まさにそんな考えを具現化したかのようなカスタムが、ここに紹介する一台だ。
1998 EVO RIGID

「パンヘッド」を所有するオーナーが「もっと気軽に、スイッチをポンと押すだけで走り出せるカスタムがほしい」というひと言からカスタムがスタートし、故障の心配が少ないエボリューションエンジンを入手。それを在庫していたパウコ製リジッドフレームに搭載して構築していった。製作時に気を使ったのが全体のディメンション。フロント21インチ、リア18インチホイールが織りなすフォルムが際立つよう、フロントフォークは径35ミリを組み合わせ、さらにフレームも後ろ側の上半分を作り直して、スリムさとスタイリッシュさを印象付けている。
その他の部分に目を向ければ、細かい部分にもビルダーのこだわりがたくさん詰まっているのだが、全体像を見た時のまとまりのよさは見事だ。まるでメーカーが作ったモダンクラシックバイクのようなクリーンな仕上がり。そんなカスタムを難なく受け入れてくれる懐の深さもエボの魅力なのだ。

1960年代調の美しいチョッパーを製作することで知られる滋賀県のハマンズ カスタム。意外と思うかもしれないが、今回のエボのような斬新なスタイルも得意としている。

1950~60年代のホットロッドカーカスタムにも造詣が深く、それをヒントにチョッパーを製作することも多い。ここに紹介するボバーのブレーキカバーもホットロッド由来だ。

タンクと同じく、エッジの立ったリアフェンダーの造形にピッタリ合ったテールランプは1930年代のダッジから流用。埋め込んで装着している。

軽く見せるためにフェンダーとの間にあえて隙間を作ったというスリムなシート。フレーム形状にフィットした角のないオイルタンクも見事だ。

白く塗装している部分すべてにエッジが立っているのがお分かりだろうか!?シンプルだが非常に凝った造形。塗装は「カミカゼピンストライプ」作。

径35mmのフォークにはワンオフ製作のカバーを装着。ライザーやレバーホルダーを一体型とし、極限までシンプルに仕上げたハンドルまわりも注目。

リアのディスクブレーキ&スプロケットもアルミ叩き出しで製作したカバーを装着。12本スポークが特徴的なホイールはヴィンテージのPM製。

PM製のオープンプライマリーをベースにフィンを取り付けて独自のアレンジを施している。車体を左側から見た時のアクセントにもなっている。

クルマのホットロッドカスタムから着想を得たというディスクブレーキカバー。裏側にもフィンを付けるなど、細部までシッカリと作り込んでいる。

マフラーもワンオフで製作したもの。エンドに向かって緩やかにテーパードしたフォルムや、エンド部分を内側に丸めた作りなど、非常に繊細だ。
(出典/「CLUB HARLEY 2026年4月号」)