逃げるように決めた引っ越し
娘が前の学校で仲間外れにされていると気づいたのは、2年生の秋でした。「学校に行きたくない」と泣く娘の背中をさすりながら、何もしてやれない自分が情けなくて仕方ありませんでした。
担任に相談しても「子ども同士のことですので」と返されるだけで、状況は変わりません。半年間悩んだ末、夫と話し合い、転校という選択をしました。逃げたのかもしれない。でもあのとき、それ以外の方法が思いつかなかったのです。
「ひとりの子がいたよ」
転校初日。帰ってきた娘に「どうだった?」と聞くと、「クラスにね、ひとりぼっちの子がいたよ」と言いました。そして続けます。「周りの子が『あの子、友達いないんだってよ』って言ってた」
また同じことが繰り返されている。今度は、うちの娘まで巻き込まれるかもしれない。「あまり関わらないほうが」そう言いかけて、飲み込みました。それは、前の学校で娘を助けてくれなかった周りの親たちと同じ言葉だと気づいたからです。
