広島戦で左手首に死球を受けて骨折が判明、1軍登録を抹消された阪神のリードオフマン、近本光司について、
「ちょっとねえ、カープ戦は遺恨残すかもしれんね。去年あたりからね」
と不穏なことを口にしたのは、野球解説者の金村義明氏だった。4月26日の阪神×広島戦(甲子園)での出来事だ。
4月27日の「金村義明のええかげんにせぇ~!」(MBSラジオ)でこのニュースが取り上げられた際、金村氏が「遺恨」と表現した原因は「同じようなケース」にあった。
近本が骨折する前日、森下翔太は初回の第1打席で左手首に死球を受け、球場は騒然となった。
振り返れば昨年4月20日の広島戦(甲子園)でも岡本駿が坂本誠志郎の頭部に死球を当て、両軍入り乱れる騒ぎに。
阪神不動の「1番・センター」の穴埋めは容易ではないが、金村氏は若手の台頭に寄せてこう語った。
「近本がいないというのはものすごく痛いけど、近本ってもともとスロースターターやからね。だから若手にとってはビッグチャンスやから。今、出られない外野手、何人いてる? 前川なんかこれで(レフトの)レギュラー摑むでしょう、おそらく。高寺がセンターいくか、福島がいくか。福島もこれでもっともっとアピールするチャンスだしね」
「絶好調の時やったら、あのグリップの左手には当たらない」
さらに近本の死球シーンを振り返り、こう分析したのである。
「近本がなんで当たったかいうたら、今あまり調子よくないから。絶好調の時やったら、あのグリップの左手には当たらない。あんなに前に肩開いて出てきてるから、当たってるわけ。衝突みたいな当たり方で、いちばん弱い尺骨かな。このへんはすぐ折れるから。そこが出るということは、近本の調子自体が悪かったんやな。そやから左対左やけども、踏み込んで『いくぞ』と思ってたら、そこに(球が)抜けてきたから。調子良かったら『いらっしゃい、いらっしゃい』。足上げて待ってるから、危ないと思ったら、ちょっと(背中を投手側に向けて)丸めて、当たるけども、そこで(球を)逃がす」
球団初のリーグ連覇を目指す阪神は現在、首位につけているものの、2月にアキレス腱を断裂したリリーフエースの石井大智に加え、近本も長期離脱で苦しい状況。4月28日からは春の大きな山場となる9連戦が始まるが、藤川球児監督は若手を使いながらどう乗り切るか。
(鈴木十朗)

