ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケートペアで金メダルを獲得した“りくりゅう”こと、三浦璃来/木原龍一組が4月28日、都内で現役引退会見をした。今後はプロとして活動する2人は、日本フィギュアの未来を担う人材育成のため粉骨砕身の考えを示した。
指導者への転身を質問された三浦は「引退をすると思いながら滑り続けて、そのときはもう引退したらすぐにコーチになりたいなと思っていたんですけど、コーチの資格を取らないといけない。現実的に考えて、まだ指導の仕方など私たちが学ばないといけないことがたくさんあるので、コーチングをするというのは、だいぶまだ時間がかかると思っています」と説明する。
これまで指導を仰いだブルーノ・マルコット氏をはじめ、技術面だけでなく様々な役割でのコーチが存在したとして、「私たちも技術だけじゃなくて、生徒一人ひとりをきちんと見て寄り添い合える、メンタル面でもサポートができるコーチになりたいなと思ってます」と答えた。
一方の木原は「しばらくは日本の皆様にペアを知っていただくという活動をしていきたい」と語り、ペア競技の普及を第一に考えている。「指導の勉強だったり資格の問題で4、5年かかるのではないかなと思います。自分たちは怪我があったりいろいろなことを経験してきたので、その経験を生徒たちに伝えていけるように。技術だけではなく食事だったりメンタル、そういった部分のサポートも一緒にやっていきたいと思います」と、隣の三浦と目を合わせながら、同じ方向性で選手をサポートできる指導者になると誓った。
日本のペア競技の未来図を描くなかで、2人にはずっと忘れられない光景があった。それは日本フィギュア界の長年の課題であり、ペア不遇時代を経験しているからこそ芽生えた夢のきっかけだった。
「私がペアの世界に入って11年経つんですけど、やっぱり全日本選手権では表彰台が埋まらない時期がすごく多かったです。そういったことを私たちは経験していたので、将来的には自分たちの生徒だけでも表彰台を埋めたいなという気持ちは強く持ってます(三浦)」
「本当にまだまだ日本のペアスケーターの方は少なくて、全日本でも1グループというのが当たり前になってしまっている。将来的に2グループ、3グループできるような日本になってほしいと思います。僕たちはそのためにも、今回のオリンピックだけで終わらずに、プロとしての活動にはなると思うんですけど、もっともっとペアを知っていただいて、スケートの入り口がシングルの方ではなくて『ペアスケートを見て、将来的にペアをやりたいから、今スケートをやってるんだ』という子を本当に増やしていきたいなと思ってます(木原)」
日本を世界有数のペア大国へ――。りくりゅう第2章は、ここからだ。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
【画像】スターズ・オン・アイス大阪公演で優美な滑りで観客を沸かせた「三浦璃来・木原龍一」を特集!

