
「WEBザテレビジョン」でリニューアルスタートした俳優・高橋健介の連載企画「高橋健介オトナ化計画」。オトナを目指して「週刊ザテレビジョン」でさまざまな体験をしてきた高橋が、さらなるレベルアップのために資格や検定などに挑戦する。第20回は、ミュージカル『レイディ・ベス』で訪れた福岡でのエピソードが満載。オトナ化企画では国家資格にちなんだクイズに回答してもらった。
■プライベートも充実していた福岡での日々
──ミュージカル『レイディ・ベス』も愛知公演を残すばかりとなりました。
今のところ72公演を終えたのですが、ここまでのロングランは確か初めてです。稽古が12月中旬から始まったと考えると、単純に期間としても長いですし。残りは愛知の10公演だけなので、滞りなく最後までやるのはもちろん、最後まで進化した姿を見せたいです。
──最後まで進化し続けられるなんてすごいですね。
会場が変わったり、公演期間がちょっと空くと、初日みたいな気持ちになるんですよ。福岡のときもそうで。東京60公演では、後半はあまり台本を開く機会がなくなっていたのですが、福岡公演の前には「ここ、どうだったっけ?」とひさしぶりに台本を見たりして。だから、残りは10公演ですが、また一歩進んだ10公演ができればと思っています。
──では、終えた東京60公演はいかがでしたか?
皆さんからの「よかった」という声やお手紙をいただけたことが、続けるうえでかなり大きかったですね。もしいい評判じゃなかったら、60公演は結構しんどかったかもしれない。
──そうだったんですね。では今月の頭に行われた福岡公演はいかがでしたか?共演者とのエピソードも増えていそうですね。
おいしいものをたくさん食べたのはもちろんですが、本当にひとりでいる時間がなくて。
──どういうことでしょうか?
福岡でお世話になっている方や、福岡でいつもご飯を一緒に食べる方が、キャストそれぞれにいるんですよね。僕で言えば、「ウルトラマンX」主題歌を歌ってくれていたボイジャーのTAKERUさんがそのうちのひとりで。それぞれ、そういう方が「みんな連れておいで、ご飯食べさせてあげるから」みたいな感じでご飯に連れて行ってくれますが、僕は、その食事に全部行きました。顔だけでも全部出す。だから本当にひとりでいる時間がほとんどなくて。ほとんどっていうか、1日もなかったんじゃないかな。
──「誘ってもらった食事はすべて行く」というのは健介さんらしいですね。
はい。その中で一番面白かったのが、僕が「生きたイカを食べたい」と行ってTAKERUさんにご飯に連れていってもらっていたときのこと。「毎日いろんな人にご飯を食べさせてもらっていて。別に気は使っていないですが、どこかで気を使っているのかも。今日が一番気を張らずにいられています」みたいなことを話していたときに、先輩キャストから「料亭のようなところで会食をしているんだけど、急きょこられなくなった人がいてまるまるひとり分のコースが余っているんだけど食べにきませんか」という連絡がありました。
そこで僕も「こっちも会食中です」って断ればよかったのに、「何時までやってますか?」って聞いてしまって。そしたら30分後まででした。それをTAKERUさんに話したら「面白いから行ってきなよ」と言ってくれたので、刺身をたらふく食べておなかいっぱいだったのですが、急いで料亭に向かって。あと10分で終わるというくらいに着いたので10分でコースを食べながら、トークを回して帰りました(笑)。
──すごいですね。
めちゃくちゃおいしかったと思うけど、ほとんど味を覚えていないです。
──でしょうね(笑)。
そのあと、ちゃんとTAKERUさんと飲み直しましたよ。イカを最終的に天ぷらにしてくれるお店で、その天ぷらも楽しみにしていたのですが、TAKERUさんが天ぷらをお持ち帰りにしてくれていました。
──いい夜でしたね。
あとは丸山礼ちゃんが古くからお世話になっているご夫婦と会われるということで、まるで家族のような雰囲気の食事に顔を出したり、ミュージカル『のだめカンタービレ』シンフォニックコンサートで一緒だったアンサンブルの子が福岡出身ですが、アンサンブルチームみんなでその子の実家でマリオカートをするというので、一緒にマリオカートをしたり。それも、別のキャストと水炊きを食べたあとに行きました(笑)。
──本当にひとりでいる時間がなさそうですね。
はい、1日2現場くらい回していました(笑)。それを好きでやっていますが、それもわかったうえで有澤樟太郎くんだけは、みんなが僕を呼ぼうとしたときに「マジでやめておこう」と言ってくれているみたいです。「俺らはダブルキャストだからいいけど健介くんはシングルキャストだから」って。
──さすがに飛び回りすぎていると思ったんでしょうね。
まぁ全然元気なんですけどね。おいしいもの食べられるし。

■吉村卓也さん演出舞台への期待
──愛知公演後に、またエピソードが増えていることを楽しみにしています。6月上演の舞台「逃亡者は北へ向かう」の出演が発表されました。出演が決まったときの心境から教えてください。
オファーをいただいて台本を読んだのですが、物語はすごくいいけど、映像向きかなと思ったのと、なかなかシリアスな話なので、実は最初、断ろうと思っていました。タイミング的にも『レイディ・ベス』の直後だったし。
だけど一応、演出の吉村卓也さんの作品に出たことある人に吉村さんの現場について聞いてみたら、皆さん「すごくよかった」「あの人は天才だ」と言うので、「じゃあとりあえずお会いしてみよう」と思って、演出の吉村さんとプロデューサーさんと僕とマネージャーの4人で会いました。そうしたら、吉村さんのお話ししていることがなんだかすごく面白くて、最終的にはやってみることに決めました。
──そうだったんですね。
まだ稽古も始まっていないので台本を読んだイメージにはなってしまうのですが(※取材は4月下旬に実施)、ミュージカルとは異なるスキルをださないといけないので、技術も磨いていきたいなと思っています。
■ある動画をきっかけに「来年の春が楽しみ」
──では最後に、最近のオトナを感じたエピソードを教えてください。
福岡で人付き合いをした自分はオトナだなと思いました。けど、本当の大人はそんなに顔を出さずにスッと帰れるのかなと思ったり(笑)。あっ、オトナエピソードじゃないんですが、福岡でのエピソードをさらに思い出しました。
──ぜひ、聞かせてください。
野球を見に行きました。休演日で、僕は野球にそれほど興味がなかったし、昼に花見をしたあと帰ってホテルで寝ていました。そうしたら18時くらいに、有澤くん、松島勇之介くんを中心にした野球に行っているメンバーから「隣の席が空いてるよ」って連絡が来て。最初は「いや、俺が今から行っても試合終わってるやろ」と思ったんですけど、行くことにしました。
──みずほPayPayドーム福岡ですか?
そうです。着いたら、みんなが風船を飛ばしていたんですね。僕は野球に詳しくないから福岡のチームが優勝したんだと思ったんですが、福岡ソフトバンクホークスはいつも7回に風船を飛ばすらしくて。いい勉強になりました。
──野球観戦自体は楽しめましたか?
はい。負けちゃったけど面白かったし、会場の雰囲気もよくて。テーマパークみたいで楽しかったです。
──本当に福岡を楽しみ尽くしましたね。
スポーツで言うと、最近、福岡第一高校のバスケ部の監督・井手口孝さんのYouTubeを見ました。面白かったです。
──今NBAで活躍中の河村勇輝選手を育てたと言われる、高校バスケの名監督ですね。
はい。巨匠なのに、「思ったように1年で選手が成長していなかったりする」と悩んでいて、興味深い動画でした。
──ご自身に何か影響がありましたか?
高校の監督って、ルーティーンとしては毎年同じなんですよね。それに比べると僕らの仕事は毎年違うなと思って。去年の春、何をしていたのかなって考えたらアルトワでした(ミュージカル「1789 -バスティーユの恋人たち-」)。アルトワをやっているときはまだ『レイディ・ベス』は決まっていなかった。そう考えると、来年の春が楽しみだなと思いました。
──確かにそうですね。
逆に言うと、今の時点で来年の春は何も入っていません。白紙です。毎年、春に新入生が入ってきて、大会があって…という高校生と比べると、僕らは何も決まっていない。もしかしたら、引退しているかもしれないし、全然違う作品をやっているかもしれない。また悪役をやっているかもしれないし、「ウルトラマンX」みたいな王道の主人公、『レイディ・ベス』で言うところのロビンやフェリペみたいな役をやっているかもしれない。だから、もちろん不安もありますが、来年の春が楽しみです。

■国家資格にまつわるオトナクイズ
──健介さんが興味をもっている宅建士が国家資格であることにちなんで、国家資格についてのクイズです。
【1】次から国家資格ではないものをひとつ選んでください。
1.小型船舶操縦士
2.クリーニング師
3.国際秘書
えー、クリーニング師って何ですか!?
──飲食店に食品衛生責任者が必ず1人はいないといけないように、クリーニング店に1人はいなくてはいけない人だそうです。
なるほど。小型船舶操縦士は…。
──健介さんが2025年に取得したものですね。
ですよね。あれは国家資格じゃないよな。すぐ取れたし。国家資格ではないものを答えるということなので、正解は「小型船舶操縦士」!

──残念、違います。これは国土交通省が発行しているので国家資格です。
えっ!俺、国家資格持ってるってこと!?国家資格って、仰々しい試験を受けないと取れないものなのかと思っていました。じゃあ、クリーニング師か国際秘書のどちらかが、国家資格じゃないのか。
──国家資格ではないのは、国際秘書です。国際秘書検定という文化資格を取得することで名乗れるものだそうです。
トム・クルーズについている通訳さんとかってことですか?
──通訳さんはまた別かもしれないですね。通訳にも唯一の国家資格として全国通訳案内士という、合格率15〜20%のものがあるそうなので。
そうなんですね。へぇ!国家資格ってもっと難しくてすごいものかと思ってました。僕も持っていたんですね。
──2問目は、「最短1日でとれる国家資格は次のうちどれ?」
・ウェブデザイン技能士
・防火管理者(乙種)
・第3級陸上特殊無線技士
まず、この3つ全部、国家資格なんですね?知らなかった!で、たぶん「第3級」っていうのがミソなんですよね。1級が一番上だとした場合、3級ってたぶん1日で取れるんですよ。船舶もそうだったから。だけど、3級が一番上だった場合は、たぶん1日では取れない。
うーん…どれだろう。いや、でも「防火管理者」って、1日で取れたら危ないと思うので、防火管理者ではないと信じたいですね。「ウェブデザイン技能士」は、ぱっと見1日でもいけそうだけど「技能士」って名前が引っかかるな〜。「陸上特殊無線技士」っていうのは何ですか?陸上で特殊な無線を使う人?特殊な無線…?
──次の問題にしようと思っていたので、次の問題文を読みますね。「第3級陸上特殊無線技士の資格を取得すると、近年需要が増えている、あるものを操縦することができます。それはなんでしょう」。
なるほど。うーん、3級が上か下かなんだよな〜。「第1級陸上特殊無線技士」…カッコいいな。っていうことは3級が下だ。ということで、1日で取れるのは「第3級陸上特殊無線技士」!

──独特な理論ですね(笑)。ちなみに答えはひとつでいいですか?
じゃあ、「ウェブデザイン技能士」も!
──正解は「防火管理者(乙種)」と「第3級陸上特殊無線技士」です。防火管理者に関しては「乙種」というのがポイントでした。
あー、見逃していました。「3級」ばっかり見ていました。
──では、改めて。第3級陸上特殊無線技士の資格を取得すると、近年需要が増えている、あるものを操縦することができます。それはなんでしょう。
これはわかります。ドローン!
──正解です。
船越英一郎さんとグアムにいったときに、河相我聞さんが「ドローンは資格を持っているかいないかで、飛ばせる距離が変わってくる」という話をしていました。だからピンと来ました。
──広い交友関係を持っている健介さんならではの導き方でしたね。
いや〜、それにしても、国家資格の概念が根本から間違っていた気がします。またひとつオトナになりました!

◆撮影=後藤薫
取材・文=小林千絵
ヘア&メーク=yuto
スタイリング=石橋修一
衣装協力=JH+、THE JEAN PIERRE、gramii

