フジテレビで4月29日の午後10時から11時24分まで放送されたのは、「U-NEXT presents ONE SAMURAI 1~武尊引退試合 運命のリベンジマッチ~」だった。格闘技団体「ONE Championship」が主催する、キックボクサー・武尊の引退試合をメインイベントに据えた興行で、フジはディレイ中継。武尊はタイの強豪ロッタン・ジットムアンノンをTKOしてリベンジを果たし、タイトルを獲得して有終の美を飾った。
武尊戦を中心に、タイトルマッチ4試合を放送。平均世帯視聴率は2.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。
フジテレビはかつてK-1、PRIDEの中継で格闘技ブームを牽引。2015年にRIZINが旗揚げされてからは、大晦日に放送していた。武尊をめぐっては2022年6月に、那須川天心との世紀の一戦の中継を発表していたが、直前で取りやめに。
「なのでフジテレビでの放送は、武尊にとっても意外だったのでは」(格闘技担当記者)
国内視聴率ばかりを気にするのではなく…
武尊が引退の花道を飾った「ONE Championship」は、2011年に総合格闘技団体として、シンガポールで設立。日本をはじめ、タイ、フィリピン、中国などアジアの選手の出場が多いため、東南アジアでは人気を集めている。
放送担当記者が語る。
「フジテレビは、アジア地区をターゲットに絞ったドラマ『kiDnap GAME』を10月期に放送すると発表しました。国内をターゲットにして視聴率ばかりを気にするのではなく、純粋に稼げるビジネスを追求し、マーケットを広げる戦略を推進しています。格闘技の分野では『ONE Championship』とのパートナーシップを強化する意向なのではないでしょうか」
新たな活路を見出した海外戦略の成果や、いかに。
(高木光一)

