敏腕プロモーターが、ビッグイベント成功を喜んだ。
5月2日、ボクシングのダブル世界タイトルマッチが、東京ドームで開催された。メインは、世界4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)に世界3階級制覇王者の中谷潤人(M.T.)が挑戦した同級統一戦。もう一つは、WBCバンタム級王者の井上拓真(大橋)に世界4階級制覇王者の井岡一翔(志成)が挑み、井上兄弟がともに判定勝利を飾った。
チケット約5万5000枚が早々に売り切れた日本ボクシング史上屈指のビッグ興行を仕掛けたのが、大橋ジムの大橋秀行会長だった。現役時代はWBCとWBAでミニマム級王座に就いた大橋氏は、引退後は自身のジムを設立し、選手の育成とともに東日本ボクシング協会会長としても辣腕を振るうなど、業界全体の発展に寄与してきた。
2024年には、史上初めて日本人がメインに出場する東京ドームでのボクシング興行を開催。この時は、世界4団体統一スーパーバンタム級タイトルで尚弥がルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOで下した。今回は当時の4万3000席を大きく上回る規模で、大橋会長がプロモーターとして2度目の東京ドーム決戦を実現した。
試合後、記者会見に出席した大橋会長は「戦前に言っていた通り、2試合とも日本最高の戦いになりました」と振り返る。そして、敗者となった2選手のレベルの高さに言及した。
日本男子初の5階級制覇の野望に挑んだ井岡については、「2回もダウンするのも想像もつかなかったと思います。最終回も井岡選手は効いていたけど、(拓真が)行った瞬間に、ものすごい右を合わせてきて、井岡選手らしさも出て、凄かったです」と、37歳のレジェンドを称えた。
尚弥との頂上決戦を戦った中谷には「左ストレート、左アッパー、怖いボクサーだったので、またこれから必ず世界チャンピオンに返り咲いて、日本のボクシング界を盛り上げていくと思います」と期待を寄せた。
大橋会長は、4月30日の試合前会見後にキッズボクシングの隆盛を根拠に“5.2後”のボクシング界の明るい展望を語っていた。今後は、どのように業界を盛り上げていくのか。伝説の1日をつくった敏腕プロモーターの手法に興味は尽きない。
取材・文●野口一郎(THE DIGEST編集部)
【記事】井上尚弥vs中谷潤人、世紀の一戦が“地上波放送なし”に不満噴出「値段高すぎる」「ネトフリないの?」
【記事】井上拓真が井岡一翔に衝撃の完勝! ダウン2度奪取、判定は最大14点差 挑戦者は日本初5階級制覇ならず【WBCバンタム級タイトルマッチ】
【画像】美しすぎるラウンドガール!会場を華やかに彩った、あらた唯さん&雪平莉左さんを特集!

